※この記事には、playdate公式サイトの画像引用、メディアキット画像が使用されています。
本日突如として発表された新型携帯ゲーム機のプレイデート(遊びの約束という意味)に心ときめいています。
こちらのゲーム機は、アップル製品のソフトウェア開発会社としては老舗中の老舗であるPanicから発売されます。Panicといえば、ゲームよりもツール系のソフトウェアを開発する会社でしたが、近年はFireWatchの発売元として(開発はカンポスタジオ……最近マイクロソフトVALVEに買収されましたね)、ゲーム業界に進出しています。FireWatchは、非常に評価も高く、売れ行きも良好でしたが、まさか携帯ゲーム機を開発中だったとは驚きです! 従業員が25名という会社にとって、とてつもない冒険だということが予想できます。
playdateは、2019年中にプレオーダーを募り、2020年前半に出荷予定となっています。
価格は149ドル(現在のレートで約16400円)で、本体の他に12本のゲームと充電用のUSB-Cケーブルが付属。
初回出荷には数に限りがあるため、メーリングリスト順の案内となるそうなので、発売すぐにゲットしたい場合は、公式サイトでメール登録をしましょう。
Panicには日本法人があるので、日本語サイトがあります!
以下、製品のデザイン、気になるスペックなどを見ていきましょう。
デザインについて
この黄色くてかわいいデザインをひと目みて、非常に気に入る一方、どこかで見たような気がしました。
もちろん、それはゲームボーイやゲーム&ウォッチなのですが、それ以外にOP-1というシンセサイザーを連想しました。
【正規輸入品】 Teenage Engineering OP-1 ポータブルシンセサイザー
- 出版社/メーカー: Teenage Engineering
- メディア: エレクトロニクス
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公式サイトを見たら、そのとおり、OP-1のメーカーであるティーンエイジエンジニアリングがインダストリアルデザインに関わっているとのこと!
OP-1は10万円するシンセサイザーなんで、このデザインで149ドルは安い! なーんて思っちゃった(笑)。
playdateの大きさは74mm × 76mm × 9mmで、ワイシャツの胸ポケットにも納まる大きさです。
ボディ各部の詳細(推測)
上面には、おそらくパワーボタンがあります。iPodを連想しますね。
黒い部分はおそらくLEDインジケータでしょう。
正面は、ゲームボーイを彷彿とするようなボタンレイアウトになっています。
2.7インチのモノクロ液晶の横のボタンは、ポーズボタンと思われます。
その下がスピーカーかな? 見た目に反して、とてもパワフルだそうです。
ティーンエイジエンジニアリングが関わっているので、音に関しても注目したいですね。公式サイトの音を聞くと、レトロチックなチップ音源という感じではなさそう。
底部には、謎の三つ穴……こちらがスピーカー? そして、イヤホンジャック、USB-Cポートとなっています。
背面はこうなっています。
ディスプレイについて
その他のタイトルについては秘密です。数ヶ月に渡って毎週1タイトルずつ、あなたの Playdate に配信されます。
— PlaydateJP (@PlaydateJP) 2019年5月23日
私たちのシンプルな夢: ある朝、新しいゲームが届きます。贈り物を開けるのが待ちきれない子どもの様な感情と体験をお届けしたいです。 pic.twitter.com/IrKOkr1XI1
シャープ製2.7-inch (68mm) モノクロ低消費電力ディスプレイで、解像度は400 × 240ドット。ゲームボーイの約四倍の解像度です。
モノクロ表示ですが、電子ペーパーに迫るほど高コントラスト、高反射型でバックライトを必要とせず、超高精細です。
バックライトがないので、動作時間は長そう。
モノクロ・バックライトなしというのに引っかかるかもしれませんが、playdateのコンセプトは、既存のどのゲームプラットフォームとも競合しないことなのです。横井軍平イズムです。
個人的にウマいところを狙ったな、と思っていて、携帯ゲーム機の王者は誰がどう見てもスマートフォンです。ニンテンドースイッチは、据え置き機とのハイブリット化によって活路を見出すことに成功しました。そこで、かつてはゲームボーイやゲーム&ウォッチがカバーしていたローエンドな携帯ゲーム機の市場が手付かずになっていることになるのです。もちろん、とてもニッチな市場ではあるので、規模としてはとても小さなものとなると思いますが、こういうのが欲しい層というのは、僕以外にも沢山いると思うのです。
クランクについて
playdateをユニークにしているのが、サイドに格納されたクランクです。
これは発電のためではなく、入力デバイスなんです。
はい、クランクです。発電用ではありません!!本体横に収納され、ゲームにまったく新しいひねりを加える、グルグル回るアナログコントローラーです。クランクだけを利用するタイトルもあれば、まったく使用せず十字キーとボタンで操作するタイトルもあります。#playdate pic.twitter.com/CqCr037TGB
— PlaydateJP (@PlaydateJP) 2019年5月23日
ある意味バカバカしいさではあるものの、とても勇気ある、面白いギミックだと思いませんか?
ゲームにはクランクを使うもの、使わないものもあるそうです。
ゲーム配信について
playdateはゲーム配信もユニークです。本体には12本のゲーム(短いものや長いもの、実験的なものや伝統的なものもある)が付属しますが、それらは購入時に全部遊べるのではなく、毎週月曜日に届く仕組みとなっています。つまり12週間、月曜日は新しいゲームが遊べる約束の日(playdate)になるってわけです。なかなか面白い体験だと思います。どんなタイトルが来るのかは、今の所秘密なんですが、塊魂や、ツボ男のバカゲーを作った著名なクリエイターが制作にあたっているそうです。
その中の一本は、塊魂を作った方による Crankin’s Time Travel Adventureというタイトルで、クランクを回すことで時間の流れを操作して、絶えず増え続ける馬鹿げた障害を避けながら、Cranketteとのデートの待ち合わせに向かうという内容です。
上のツイッターのタイトル画面を見ると、サムライが出てくるアクションゲーム? 360度のブロック崩し? ゴルフのゲームは、クランク操作でクラブを振る強弱をコントロールするのかな?
他は未知数ですが、ディスプレイサイズ的にもあまり凝ったゲームは期待できないと思います。でも、クランクを使った釣りのゲームは絶対あると思うな。あとはパズルゲームはあるだろうし、僕はローグのようなゲーム、あえてテキストアドベンチャーも期待したいです。音楽系のゲームも欲しい。minitのように、モノクロでゼルダライクのゲームも既にあるので、RPG系もあっても良いよね。
この12本のゲームのあとは不明で、また次の12本を追加のお金を払って配信するのか、それともStoreアプリを立ち上げるのか……それらは今後の反響や売れ行き次第ですが、playdateに開発者として参加するための開発者キットも用意されているみたいです。ハードウェア的には改造自由なオープンな環境にしたいそうなので、開発できるひとは自由にコンテンツを追加することができるみたい。
今回はシングルプレイのゲームに焦点があたっていますが、playdateにはWi-Fiの他にブルートゥース通信も可能となっていて、対戦ゲームのプレイも仕様上は可能です。
楽しみすぎて、雑誌も個人輸入します。
物理雑誌買ってから。ダウンロード版が2ドルってのに気がついてしまった……。
読めない英語は、グーグルレンズで翻訳してみようと思います。
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