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レイジングループswitch版 - 民間伝承×人狼ゲーム×ループモノテキストアドベンチャー!

f:id:smoglog:20180607214007j:plain”汝は人狼なりや(人狼ゲーム)”を題材にしたホラーサスペンスです。

すごく面白くて、三日間くらいで全クリ、追加コンテンツも読破しました。

テキストアドベンチャーゲームが好きで記事タイトルに上げた「民間伝承や伝奇モノ、民俗学」、「人狼ゲーム」、「ループもの(同じ日が延々と続いていく世界)」のいずれかの要素にびびっと来た人はとってもおすすめなタイトルです。

残酷描写が激しいですが、和らげるモードが搭載されています。……がエログロ含めて結構なレベルにあるので、あまり低年齢の人にはおすすめできません。

switch版の他にもスマホ版、PC版、他コンシューマ機版と揃っています。

基本ネタバレなしの感想です。

 ストーリー

主人公の房石 陽明(ふさいし はるあき)は一人バイク旅行中に道に迷い、とある集落にご厄介になります。

この地域は「申奈」という独自の神を信仰していて、その神様にゆかりのある4名家が治めていました。

その集落では信仰と共に不思議な伝承が残っていました。

 

霧が出る日、黄泉から人狼が蘇り、村人に紛れて一夜に一人、村人を殺していくと。

村人たちは、しきたりに則って全員が集まり、「黄泉忌みの宴」を行います。

村人の中には、神様から狼を見つける加護、狼から人を守る加護などが与えられ、相談によって村人に变化した人狼を探し、一人だけ村人を処刑して狼を全て殺すのです。

村人も人狼も一日一人だけ殺せる。このような決まりは必ず守らなければならないことで、もし破ると神様による処罰=死がもたらされます。

 

古い言い伝えでしかないと思われていた、霧と人狼の出現が現実となり、寂れた集落で殺人儀式が本当に開催されてしまいます。

巻き込まれた主人公には、無慈悲な死が訪れるのですが、しかし、死んだ後に意識が戻ると、なんとバイクで迷った時点に死に戻っているではないですか!

 

はたして彼は、この狂った死のゲームから抜け出せることができるのか!?

そして申奈信仰の真実とは!?

摩訶不思議なループ現象の原因とは!?

 

感想

ゲームを全てクリアした後で、不満に思っていたことが解消されて、非常に満足しています。逆に、ゲームプレイ中、ずっとココがオカシイんだよな……、ココが惜しいんだよな……って不満を抱え続けなければいけないことが不満でしょうか。

 

まず、最初に思った不満は、「ケチらずにしっかり作ればいいのに」でした。

ビジュアル。好き好きあると思うのですが、今の売れ筋(ふわっとした表現ですが)とはちょっと違う絵柄で、この絵を見て買おう! と思う人は少ないのでは(芹沢 千枝実の髪型とファッション、ありぁねーぜ!)。内容にはとてもマッチしていて、自分は嫌いではないですが、特別好きとは思いません。

背景なども、フリー素材で探してももっと良いのあるのでは? と思う品質のものがありました。

フルボイスなのですが、全員ドワンゴクリエイティブスクールに所属する声優さんで、学生なの? プロなの? っていう方々。「またこの人か」ってことは無いので新鮮なんですが、名の通った人に比べると、演技も滑舌も少し見劣りします。話題性作りのためのタレント起用よりかは全然聞けるレベルなんですけど……。

 

どれもちゃんとお金を掛けて発注すれば、それだけでお客さん集まったのでは? と自分は思いました。

クリア後に思うんですが、このゲームは決して褒められた内容ではないです。面白いけれど酷い内容です。だから、下手に絵師目当てや声優目当てに沢山の人に売れてしまったら、理解の無い人にとっては有害図書扱いになる危険性があるなー、と思いこれで良かったんだと納得しました。

 

二番目の不満点は、「主人公」についてです。

ゲームってプレイヤー=主人公と重ねる部分が多いと思います。

そうやって「房石 陽明」に自分を重ねて選択肢を選んでいくと、途中からとても耐えられなくなっていきます。房石 陽明はほとんど精神異常者で、宴の影響化にあったとはいえ、とても常人ができる所業とはおもえない行動をとります。正直、何度もゲームを辞めようと思いました。こんな性格のキャラクターでプレイしたくないよ、と。

 

精神衛生的に、自分はこの事件の傍観者でしかない、と思うことにしました。

すると、ヒロインとのロマンスなんかも、ぐっと来なくなっちゃうんですね。距離感が遠くなるというか。

これも最初は不満でしたが、事件解決には房石 陽明でしかないと無理というプロットですし、ヒロインたちも一曲二癖あって、別にどうでもいいや、ってなるので問題なしになりました。

 

3番目の不満は「事件から逃げる、という選択肢」でした。

主人公のぶったまげた性格から、この選択肢はちょっとありえないですし、死に戻るというゲームデザインから逃げたところで不条理な死が待っています。

興ざめですし、房石 陽明=プレイヤーへのミスリードにもなっていると思いました。

クリア後では、この問題も解消。非常に良くできた話だと思いました。

 

ヒントコーナーはオフにしておいた方が雰囲気が壊されなくて良いと思いました。

動画配信のガイドラインや、二次創作のススメなんかもあるのも独特でした。

アドベンチャーゲームが好きなら、やって損はないタイトルだと思います。

 

ADV レイジングループ

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  • Kotobuki Solution Co., Ltd.
  • ゲーム
  • 無料

 多分、スマホ版は途中まで無料なのかな?

お試しあれ。

 

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