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smogbom

蒐集/レビュー/散財。アートトイ,ThreeA,ソフビ,民藝。ウルトラライトハイキング。Giant MR4r。Apple,Mac,iPhone。

人喰いの大鷲トリコ / マジ泣きクリア後レビューと考察(記事後半ネタバレ)

ゲーム レビュー

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 「ICO」、「ワンダと巨像」のクリエイターが、前作から7年という月日を掛けて完成させた新作「人喰い大鷲のトリコ」をクリアしました。

素晴らしかったです。

さっきまで泣いてました。

ゲームで泣くのは、MOTHER2以来でしょうか。

 

ジャンルはアクションアドベンチャー。パズル要素が強い感じです。

巨大生物「大鷲のトリコ」と協力して、一見行き止まりに見える場所から、次の場所へ移動する脱出系のゲームとなっています。トリコへはボディランゲージで指示を出すため、キチンと意図が伝わっているのかヤキモキしながら、お互いの信頼関係を深くして、ステージをクリアしていきます。

 「ICO」と「ワンダと巨像」とは物語上の繋がりはありませんが、「ICO」の少女が巨大な生物に変わり(さらわれるのは少年の方)、「ワンダ」のキャラクターそのものを足場にする仕組みを取り入れた作品、と言えると思います。オーバーテクノロジー風の古代遺跡を舞台としており、空気感まで伝わってくる映像がとても素晴らしいです。

「ICO」か「ワンダと巨像」をプレイ済みで気に入った方には間違いなく楽しめるゲームだと思います。

トリコがとてもカワイイ(ライオンみたいな強くて凶暴な動物を飼っている気分)ので、動物好きな方にもオススメです。

 

逆にオススメできないのは、ゲーム性重視の方。良くも悪くも雰囲気を楽しむゲームとなっています。自分も退屈さを感じる時もありました。

あとは高所恐怖症の方にもオススメできません。コントローラが汗でビチョビチョになります。

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以下、素晴らしかった点と、理屈ぽい良くない点、最後にこのゲームは物語は想像にお任せしますの部分が多いので、自分なりの考察を書きます。

ゲーム未プレイな方はここまでにしておいてください。

 

以下ネタバレ注意!!!

 

 

◯良い点

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トリコがカワイイです。

 

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舞台の美しさ。

暗いところと明るいところのハッキリとした差が良いですね。

木々の緑の青々しさ、長い年月を経て朽ちかけた遺跡・廃墟の雰囲気。

どこか天空の城ラピュタっぽい。

 

この2つで、もう満足。

 

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ほとんどウインドウが出ないのもいい感じです。

 

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僕は「ワンダ」をプレイしていないので、動くキャラクターが足場になるという面白さを今回始めて知りました。

 

◯理屈ぽい悪い点

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長い年月をかけて崩れ分断されてしまった道をトリコと協力して、工夫して、次の場所へ進むゲームなんですが、最初から用意されていた道のように、不自然に無駄がありません。

正解のルートはいつも一つです。曖昧な部分がないため、「自分はこのステージはこうやってクリアしたよ」なんてパターンは無いと思います。

紙芝居的に一方通行な感じがしました。

 

そのせいでトリコにも通常シーンでは「魂」を感じられなくなっていきました。「人工知能」というほど豊かではないな、と。

自分には、テキストベースのアドベンチャーゲームの選択肢を総当りしているような感覚になる時がありました。

もう少し自由度があっても良かったのでは。

 

エンディングは一種類のようですし、2周めをするモチベーションは、あまり湧きません。

 

◯クリア時間と操作性・カメラワークについて

正確な時間は測っていませんが、発売日が6日で今日が9日。10時間前後でクリアできる感じでしょうか。自分は丁度良いと感じました。ストーリーはあると言えばあるという感じなので、このゲーム設計だと、これ以上長いとちょっと飽きてくるかな、と感じました。

 

アマゾンのレビューサイトでは、操作性の悪さを指摘する声がありますが、これくらいの年齢の少年だったら、思い通りに自身を動かせない不自由さがあるよな、と思ってゲーム性の一部として解釈しています。

カメラワークも確かに壁に遮られて視界が悪くなる場面がありますが、変にオブジェクトが透明になるなどしても、雰囲気が冷めるなぁと感じました。

ただし、水中からはしごに手を伸ばすシーンで、なかなかつかめない時がありました。バグじゃないかな?

 

◯ストーリー考察

大鷲トリコは生き物?

初回限定の冊子にナウシカが載っていたのを見て、巨神兵(人造生物)のようなモノと思いました。

 

大鷲トリコの目的

「人喰い」に見える行為は、戦争の兵士(物語に登場する鎧たち)となる人間を集めるため。

 

タルの正体

燃料電池的なモノを想像しています。核燃料とか。

エサが特別なモノだとすると、いつまで持つのか。

そう考えると、大鷲はいつまで生存していられるのか……。

 

大鷲の谷とは

人を兵器に作り変えるための工場だった。

終末戦争のようなものが大昔あって、戦争は終わったが、工場だけが可動したままだった(もしくは停止していたが、近年になり誤作動しだした)。

 

トリコはなぜ、処分されず、地下に捕らえられたのか

人間を捕まえる行為の途中に雷に打たれて、制御用の角が折れてしまった。

回復するまで捕らえておくつもりだった。

 

鏡の置いてあった場所

戦争の指揮官(王)のお墓ではないでしょうか。

 

鏡はなにか?

工場と兵器「大鷲」を制御するキー。

 

なぜ少年が選ばれたのか

トリコと同じ色に目が光る(操られる?)シーンがありましたが、もしかしたら大昔からの血筋が関係しているのかも。

 

少年の入れ墨

制御プログラム的なモノ。トリコと違い、少年は飲まず食わず、少々高いところから落ちても、少ししたら回復します。人間と鎧の中間になったのかも。

 

谷の中枢が停止したら、大鷲たちは死んでしまったけれど、行く先々で邪魔してくれた大鷲は生きていたのは、なぜ?

役割が違うのかもしれません。

生き残った大鷲は、谷を守護する役目で、ラストバトルの大鷲たちは、兵士となる人間を集める役目だった。エサに違いがあるとか。

 

追記:

よくよく考えると、最後の塔のテクスチャと鏡を見つけた部屋の素材は一緒でした。

つまり、あのお墓のような部屋は塔の地下なのではないかと。

それを考えると、大鷲に捕らえられた人間は、王(と想像した)あの人型を復活させるための生贄なのではないか……なんて想像をしました。

さらに追記すると、あの塔だけ吐く息が白くて寒いようなんですよね。冷凍保存的な?!