Mighty Jaxx / Oi! Cthulhu ( White ) by Daniel Yu
名前の通り、H. P. ラブクラフトの「クトゥルフ神話」に登場する邪神「クトゥルフ」をモチーフにした作品です。
シンガポールのアーティスト「ダニエル・ユゥ」さんによるデザインで、同じくシンガポールのトイメーカー「マイティジャックス」さんがプロデュース・製造しています。
最近発売したものではなく、存在自体も知っていたのですが、実は先日の玩具オフ会の影響で非常に欲しくなりました。それでつい最近、ギャラリー&オフィスとしてリニューアルしたインスティンクトイさんで販売されている事を覚えていて、購入する事ができました。
この白色のオイ! クトゥルフは、確か2013年の夏のワンフェスでも、インスティンクトイ・マイティジャックス合同ブースで販売されていたと記憶しております。このように、メーカー同士のお付き合いもありますし、アーティストのダニエル・ユゥさんとも親交が深いようで、今年の台北のインスティンクトイさんの個展でもカスタムヴィンセントを出展されていました。また、インスティンクトイさんの店舗にも、個人的なコレクションとしてダニエル・ユゥさんの作品が展示されています。
◯クトゥルフ神話について
短篇集を一冊読んだ位なので、あまり詳しくないのですが、簡単に述べておきます。
クトゥルフ(クトゥルー)神話は、アメリカ人小説家「ハワード・フィリップス・ラヴクラフト」が友人の作家と共に作り上げた、架空の神や地名、書物などを含む物語設定です。ラヴクラフトは46歳で夭折してしまうのですが、その後もオーガスト・ダーレスやその他の作家の手によって、新しいエピソードが発表され、神話体系は拡張・新解釈されていきました。
後に小説だけではなく、ゲームや映画などにも影響を与えました。魔導書「ネクロノミコン」なんて、どこかで聞いたことがあるアイテムの名前も出典はこちらです。
クトゥルフは、神とも宇宙生物とも言える人類の上位存在です。見た目はタコのようなイカのような頭部に、コウモリの翼を生やした姿をしています。こんな姿なのは、作者のラヴクラフトが、幼い時から海洋生物(特にタコ、イカ)に生理的嫌悪感を抱いていたからだとされています。
物語は、ホラー小説の体裁をとっており、主人公(毎回、大体変わる)が歴史の影から人類を支配する神や対立する旧支配者(この辺りの構図が作家ごとに異なり、非常に複雑)の痕跡を発見し、ほとんどは非業の死を遂げるという筋書きとなっています。中二病を患っているような人間にとって、避けては通れない道なので、貴方の中の混沌(カオス)が囁いたら、一読してみるのも良いかもしれません。
好きな人なら、ウィキペディアのリンクを追ってくだけでも、半日潰せますよ。
◯パッケージ
ブリスターパッケージの表面は、ドイツ人イラストレーターのラルフ・ニースさんによります。非常に重厚感ありますね。
裏面はダニエル・ユゥさんのコミックがついています。
オイ! クトゥルフはパンクロックの人のようです。
警官に楯突く感じは、映画の「さらば青春の光」を思い出しますね。あれはモッズですけど。ウィーアーモッズ、ウィーアーモッズ♪
◯本体
前置きが長くなってしまいました。
大きすぎる頭部とガリッガリに痩けた身体のプロポーションの対比が良いですね。
大きさは約15センチ。素材はレジンです。非常に重いです。石膏人形っぽいです。もしかしたら、原型が石膏粘土だったのかもしれません。
◯交換腕
右手と翼がマグネットで引っ付いています。
右手は交換パーツがついています。
◯交換手詳細
ハンドジェスチャーって国が違うと色々意味が異なってきますよね。
これがどういう意味か、調べたうちではわかりませんでした。
こっちだと、アメリカだと「ロックオン」って意味だそうです。
よく、野球のピッチャーがやってるイメージ。
これはなんだか、「頭が高い」って言ってる感じですね。
このままクイッとすると、英語圏では「F◯CK YOU」とほぼ同じ意味だそうです。
◯羽
こうやって表情を変えることができます。
◯その他にも
磁石なので、こうやってチグハグなパーツも、磁石が反発しなければ付けることができます。案外、クトゥルフらしいんじゃないでしょうか?
◯ディテール
原型に彫られた布地の質感とドライブラシの塗装によって、デニムのディテールが見事に再現されています。
上着の裾から微かに見えるレザーラベル、赤いタグ、コインポケットやリベット、ファスナーも細かく再現されています。
腕の模様、肩のワッペンにも意味があるのかな?
足元はガムソールのワークブーツです。
ノルウェージャン製法か? 出し縫い糸まで再現!!
(冬用にブーツ欲しいけど、玩具買いすぎて買えねぇ〜!)
◯まとめ
オフ会で見せてもらったのはバードシャーマンという作品でした。インスティンクトイさんの店舗には最初に言ったとおり、売り物ではないのですがピンク色のオイ! クトゥルフや、REBECA MORTIS、その他色々置いてありました。
できれば今後もインスティンクトイさんから、ダニエル・ユゥ作品を販売していただけたら嬉しいです。少なくとも日本に2人は需要がありますので……。
今回はフィギュアの紹介と、裏テーマとしてリニューアルオープンしたインスティンクトイさんの紹介でした(笑)。今後は店舗は不定休で、打ち合わせ等で対応できない時もあるそうなので、来店前にメール等で予約してくださいとの事です。