今週のお題「2018年に買ってよかったもの」
iOS、Androidで販売中のゲーム「リバーシクエスト2」です。
ボードゲームのリバーシ(オセロ)のルールを取り入れた戦略ゲームで、特徴的なのはタクティクス・オウガを連想せずにはいられない、超緻密に描かれたグラフィックです。
2とありますが、前作とはつながりがほとんどないそうです。
序章(4ステージ程度)が無料、その後は買い切りタイプのゲームで、全9章のところ現在は4章まで開発されています。個人制作のため、作りながら制作費を稼いで完成させるという方式のようです。新しい!
ぶっちゃけた話、リバーシなどのボードゲームと、高低差を描くために誕生したクォータービューとの組み合わせは、ゲームデザインとしてミスマッチに感じます。ファイアーエンブレムのような俯瞰視点のほうが、ゲームデザインとしては理にかなってる。(追記:画面上に盤面全体を見せつつ、余白にパラメータを表示するのに、現在の形式が良いかもしれない)
しかし、そのマイナス部分に目をつむっても、このアートスタイルには製作者自身に強い思い入れがあり、プレイヤーにとっても思わず購入せざるを得ない魅力があります。僕自身、このグラフィックじゃなければ購入に至らなかったでしょう。
話によると、このグラフィックはタクティクス・オウガそのままではなく、思い出の中で理想化した「あの時代」のグラフィックを目指しているそうです。当時のグラフィックに比べるとかなりリッチになっている模様。
最初にケチを付けましたが、遊びにくい訳ではありません。
タッチデバイスに対して、非常に遊びやすいようにUI設計がされています。
僕の持論として、過去のコンシューマ機のリメイクは、タッチデバイスで遊ばないほうが良いです。UI設計を根底から作り直さないと遊びにくい=つまらない。
最近、ファイナルファンタジータクティクスを購入しましたが、この持論を強固にしました。選択領域があちこちに散らばり、手が疲れる。結局、一章の最初の面で投げてしまった。
ロールプレイングゲームやアクションゲームよりもタッチデバイスに相性のよいシミュレーションゲームでさえ、この遊びにくさかぁ、とがっかりしてしまいました。
この世界は、白と黒の陣営にわかれ、キャラクターをフィギュア化して、その駒を盤面に配置します。味方同士で敵の駒を挟むと味方になります。リバーシそのもののルールです。
大事なのは、このゲームはリバーシのように陣取りゲームではなく、ヒットポイントの削り合いであるということです。つまり盤面は攻撃の当たり判定をしているようなもの。これを理解していないと、リバーシと同じ要領で陣取りに集中してしまい、ヒットポイントがゼロになってしまっていた、ということもあります。
フィギュアには兵種があり、戦士の兵種で挟んだ場合、敵にダメージを与え、回復役で挟んだ場合はHP回復、魔法使いで挟んだ場合はMP回復して、スキルが使えるというシステム。ユニットの配分は、勝敗を左右する大きな割合を持ちます。
敵の設置した駒の上に被せて設置できる切り札もあり。非常に爽快です。
なかなか新鮮なゲーム体験です。
配置、決定の2回の選択でバトル進行するが簡潔で良い。これがグラフィックどおりのタクティクス・オウガだったら、移動、移動場所選択、攻撃、場所選択、待機、待機方向選択……とタッチデバイスで遊ぶにはちょっとつらい。
ケチをつけると、なんでそんな回りくどいルールなのか、ちょっと理解に苦しむ部分があります。「そういう世界だから」と言われればそれまでなんですが、ボードゲームって諸説あるものの、もともと戦争をシミュレーションしたものなんですから、物語を戦記物にしたほうが、我々にはすんなり理解できたような気がします。おそらく、グラフィックをオウガ風にしたことと同じく、製作者の「我」の部分がそうさせたのでしょうね。
物語は、とある少年がモンスターに襲われている少女を助けるところから始まります。
フィールドが存在し、すごろくのように一歩一歩進んでいきます。いくつか分岐路がありますが、逆戻りはできないゲームデザインになっています。
これは携帯機ならではのゲームデザインでもあり、復帰した時に進行方向がわからなくならないようにするためと、ゲームボリュームを増すために周回プレイをさせるためにもなっています(何度かクリアしないと開放されないルートがある)。
でも、アイテムもリバーシ盤面で手に入るし、すごろく風フィールドは必要に思いませんでした。リバーシバトルの部分が面白いので、こちらをフォーカスしたほうが良かったのでは。周回でザコ敵と何度も戦うよりも、手強い敵とのタフなバトルがしたかったです。
イベントシーンもキャラクターがフィギュア風になっています。
フィギュアといっても動いて、きちんと演技しており楽しいです。
フィギュアというと、3DSダウンロードソフト(ならびにギルド01に収録されている)のクリムゾンシュラウドを思い出しました。この製作者は確か……。愛を感じますね。
このグラフィックが好きなら損はなし!
不満もないわけではありませんが、今後のアップデートに期待と応援の意味もあり、フル課金しました。
公式サイト - ReversiQuest2