僕とって音楽は、特別好きでも、詳しくもなければ、必要不可欠なモノでもなかった。高校生くらいまでは、流行りがどうとかめんどくせーな、とすら思っていた。大学生になり、はしかにかかるように、ちょっとトンガリたくなって洋楽を聴き出した。十数年前、コールドプレイの日本公演ライブの抽選にハズレた。それがライブ行こうとした最初で最後。そして、この歳になって、キングヌーのオンラインライブのチケットを買った。ストリーミングサービスで音楽が無料(かのように)垂れ流しになる昨今、たった一度きり、自宅からの配信、数時間だけで3500円も支払うの?! と何度も決済を躊躇した。
しかし、オンラインライブじゃなかったら、抽選倍率はすごかっただろうし、そもそもびびって家から出ることはなかったと思う。逆にチャンス。毎年なにか、どんな小さなことでも始めてみる、というのは、自分にゆるーく掲げた目標なのだ。
参照:CLUB GNU
僕がKing Gnuを知ったのは、ぜんぜん早くない。せいぜい紅白歌合戦に出場決定する数ヶ月前だ。オタクなのにほとんどアニメを見ない、テレビをほとんど見ない僕は、PlayerXも白日も素通りしていったのだ。どうやって知ったかというと、You Tubeで、やべードラマーが居るという動画を見て、そこからそのドラマーのいるバンドを知る……というちょっと特殊な流れだ。
僕のバンドのイメージは、華があって中核となるボーカル(またはリーダー)が先頭にいて、周りのメンバーがいる……という考えだったけど、キングヌーはメンバー全員華があってスター性があり、自己主張が強くてバチバチにやりあってる感じがする。ボーカルも楽器の一つでしかないという風に感じる。個人的にこのままのバランスでいて欲しい。
日本語というのは音の響きが優しい、と思っていて、歌として甘く聞こえる、と思う。日本語のラップが、頑張らないとダサく聞こえてしまうのは、日本語の特性が一つだと思う。ラブソングばっかりなのも、日本語がそういう種類の歌が作りやすいからだと思う。キングヌーの歌詞は、とても辛く聞こえる。そこが独特に思う。最初は「カッコつけすぎで、聞いてるこっちが恥ずかしいわ」と思う歌もあったけど、モジモジ恥ずかしがってブレーキしてる僕を尻目に、ガツーンと突き抜けてくのが快感になってきた。
ニワカなので間違っているかもしれないけど、キングヌーの曲って最後きっちり終わらせているところが好きなのだ。フェードアウトで余韻〜ンみたいな曲の締め方って、作曲者の甘えと思っていて、なんかええ感じに締める方法思いつかなかったから、「ま、これでええやろ」みたいに感じるのだ。違ったらすまん!!!
ミーハーにも程がすぎるわ、という文章を書いてる気がして、冷や汗がやばい。僕が音楽を語るなど、身の程知らずすぎるか。
最後に僕の好きな曲を三曲挙げるよ。
この曲は、今までの僕だと多分アルバム買って2回くらい聞いたら「もうええわ」とスキップしてしまうタイプの曲だ。どうして好きかというと、歌詞である。歌詞の捉え方は人それぞれとして、僕はこの曲を物欲にまみれて散財してしまった人……つまりおもちゃに500万円使った僕のような人を歌っていると思っていて、非常に共感してしまったのだ。財布の底は見えてしまったけど、それは愛なのだ。
この曲の雰囲気が好き。PVも好き。実験的なオルタナティヴロックっぽい(適当に言ってる)。アニメ・バナナフィッシュのタイアップ曲だったので、それなりに早く接触できるチャンスはあったのにな。なんでアニメ見るのめんどくせーってなっちゃうんだろ。
【ユーモア】King Gnu|Drums. & Perc. Cover
最新アルバムの中で一曲上げるとすると、この曲。自分は念仏のようにずっと続く、サビがよくわからない曲が好きみたい。
King Gnu Streaming Liveは8月30日配信。この記事に対する反応も怖いけど、楽しみにしてる。
鑑賞した感想