ベンタブラックをご存知でしょうか? 可視光の最大99.9%を吸収し、影ができないため、その塗料が塗られた面の凹凸は判断できなくなり、ぽっかり開いた穴にしか見えなくなります。ブラックホール化する塗料なんて言われてますね。
この特殊な塗料は、特別な許可と高額な使用料が必要になります。そんな寡占状態に異を唱えて、対抗塗料として登場したのが英国人芸術家のスチュアート・センプルさんの販売するBLACKシリーズです。
以前、ベンタブラックと遜色しないと謳う「BLACK2.0」を、イギリスから輸入して試して見ましたが……正直、かなり見劣りする黒さでした(ベンタブラックの実物をみた訳ではないですが、普通に影ができる)。値段や手軽さを考えたら納得なんですけど、しこりとして残ったのは、映像などでライティングを工夫してあたかもベンタブラックのような黒さを演出したことです。
BLACK2.0のレビューについてはサブブログにアップしています。
今回、さらに黒さに磨きをかけたというBLACK 3.0……ただしベータ版が数量限定で販売されました。塗料でベータ版って……またまた怪しさ醸し出してます。
一度裏切られたのに、どうしてまた購入しようとしたのか?
まあ、ぶっちゃけブログのビューが伸びるからなんですけど。
それに加えて、値段も手頃なんですよね。
海外通販って送料が高いイメージあるんですけど、イギリスから日本まで1000円かからないんですよ。重量やサイズも関係していると思いますが、ヤフオクの国内送料の方が高価なパターンありますもん。到着まで2週間以上かかりますが、個人輸入品のものは価格を調べてから購入したほうが良いです。
今回購入したのは、BLACK3.0とトップコート。塗り絵本はオマケでした。
トップコートについては別記事にします。
ベータ版ということで、容量はかなり少ないです。
BLACK3.0(ベータ)はこの中に入っています。
限定販売、再版なし、評価用とシールが貼ってあります。
あれ? 3.0に加えて2.0も入っていました。
……なるほど、こちらの2.0と比べてみて評価せよ、とのこと見たい。
有料サンプルって感じですね。
ちなみに2.0は人体に無害な塗料で肌に塗っても大丈夫ですが、3.0は駄目みたいです。
扱い注意な塗料になりました。
容器が使いにくかったです。普通のチューブにしてくれてばいいのに。
今回比較対象とした塗料がこちら。
タミヤカラーのエナメル塗料「X−1」
シタデルカラーのABADDON BLACK。
そして、BLACK 2.0とBLACK 3.0 (Beta)です。
テストはくちゃくちゃにしたアルミホイルに塗って比較しました。
こんな感じです。
乾く前は、どの塗料もテカリがあります。
タミヤカラーのエナメル塗料は独特の匂いがします。
シタデルカラーのABADDON BLACKは無臭ですが、もっとも掩蔽力が弱く、薄く広がります。重ね塗りには良いですね。
BLACK 2.0はドクターペッパーの匂いがします(ブラックチェリー香料入り)。
BLACK 3.0 (Beta)は無臭です。
24時間経過してこうなりました。
カメラの感じで分かりづらいかもしれませんので、言葉で伝えさせてもらいます。
まず、タミヤカラーのエナメル塗料「X−1」は、意外なことに純粋な「黒色」と思いました。ただし、ご覧の通り光沢感があるため、ブラックホール化とは言えません。
またアルミホイルに塗料が定着せず、簡単に剥離します。
シタデルカラーのABADDON BLACKは、他とくらべるとやや赤みがあり、塗料の厚みはほとんど感じません。逆に隠蔽力は低く、下地の金属の反射は強くでます。爪で強くこすると剥がれますが、十分強いです。
BLACK 2.0 は、若干赤と緑色を感じます。前2つに比べると格段に黒いです。アルミホイルの金属感は完璧に隠蔽しています。塗膜はかなり強いです。
BLACK 3.0 (Beta)はBLACK 2.0より黒いです。青みのある黒なので、他より黒く感じます(エナメル塗料の黒が一番純粋な黒に感じた)。こちらも下地は完璧に隠蔽しています。塗膜は今回比較した中で一番強く感じました。
立体物に塗るとこんな感じです。
驚くほどの黒さとは、今回も思いませんでしたが、グレードアップはちゃんと果たしています。今回の 3.0が正式販売されるか不明ですが、自分は販売してもいいクオリティだと思いました。
キックスケーターでクラウドファンディング開始されました(終了)