冬、来たる。
遅ればせながら、絶賛ドハマリ中の海外ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」!
気にはなっていたのですが、この手の海外ドラマが流行っても(ER、ダークエンジェル、ロスト、ウォーキング・デッド、プリズン・ブレイク、24……)、1話見て放置してしまったり、シーズンを重ねるごとにつまらなく感じてしまったりと、毎度自分はあまりピンと来ない事が多かったのです……が、このドラマは違う! 舞台設定! 映像! ストーリー展開! 全部最高です!
フールーやアマゾンプライム・ビデオで視聴できます。
スローンズというのは、玉座と言う意味です。要するに国取りゲームなんですが、玉座そのものが、意思を持って人間を弄んでいるかのようにも取れるタイトルですね。
現在1から7シーズン(1シーズン7〜10エピソード)放映されていて、来年最終シーズンである8が放映予定。海外も日本も話題になるはずなので、今から見るのも全然遅くありません!
聞いているPodcastで「シーズン6の途中から面白くなる」と言っていて、それを真に受けていたので、なかなか視聴できませんでしたが、そんな事ありませんでした。
シーズン1の一話目から驚異の映像、張り巡らされた伏線と暗喩、興味深いストーリーに引き込まれます。特に指輪物語やタクティクス・オウガなんかが好きな人にはバッチリフィットすると思いますね。
隠された謎、策謀や裏切りの群像劇。複雑な話なので、視聴にはちょっとしたコツが必要です。
登場人物がスゴく多く、8名家の主要人物だけならまだしも、その従者などがぱっと名前だけ出てきても、わからない事が多いです。そんな時は再生を止めて、Google画像検索をしましょう。下手にWikiなど文字ベースで調べるとネタバレにヒットしてしまうことがあるので注意。
以下、物語の全体像を知るために、シーズン1の一話以前の歴史を基礎知識として記しておきます(自分の理解なので間違いあるかも)。
一話を見てよくわからなかった人、今から見る人向けになります。ネタバレと言えばネタバレですが、「この人とこの人にはこんな関係が!」とか驚きのある部分ではありません。自己判断で読んでください。
ゲーム・オブ・スローンズ前史
物語の舞台となるウェスタロス大陸には、「森の子ら」が住んでいたが、外来民族の「最初の人々」と戦争し、やがて講和した。
彼らは北から冬と共に来襲する怪異「ホワイトウォーカー」に対抗するため、魔法で巨大な「壁」を作る(万里の長城のような、グランディアの「世界の果て」のような)。
ウェスタロス大陸にて七王国が成立。
東の大陸エッソスの古代ヴァレリア帝国が崩壊する。
古代ヴァレリア帝国のターガリエン家がドラコンを率いて、七王国を制服する。
以後、エイリス2世の時代まで、ウェスタロス大陸はターガリエン家の治世となる。
後に狂王と呼ばれるエイリス2世の息子、「レイガー」がウィンターフィル領の公女「リアナ・スターク」を誘拐する。
誘拐を抗議したリアナの父と長男をエイリス2世が処刑する。
リアナの婚約者であった「ロバート・バラシオン」と処刑されたスターク家の次男「エダード・スターク(通称ネッド)」が里親だった「ジョン・アリン」と共に反乱を企てる。
エイリス2世が王の盾(親衛隊)であるジェイミー・ラニスターから背後から殺される(これによりジェイミーは守るべき主君を裏切った「王殺し」の汚名を着せらせることに)。
クーデターの結果、ロバートが王となり、治世を盤石にするためジェイミーの双子の姉であるサーセイ・ラニスターを妻とした。リアナは死亡。
ジョン・アリンは王の手(宰相)になる。
ネッドは兄の婚約者であったキャトリン・タリーと結婚するが、権力には興味が無かったのか故郷のウィンターフィルへ戻る。
ジェイミー・ラニスターは、王の盾のまま。
ターガリエン家の血筋のほとんどは粛清されてしまうが、直系の次男と長女は難を逃れエッソス大陸で王位奪還を狙う。
グレイジョイ家が反乱。スターク家が鎮圧し、グレイジョイ家の長男は戦死。
次男の「シオン」がスターク家の人質となる(実際はスターク家の子供同然に育てられた)。
王の手であるジョン・アリンが病死。
武将としては優れていたが、戦争・贅沢・女が大好きなロバート王は、治世向きではない。また王位の簒奪者(ターガリエンの血筋正当な王ではない)なので、その統治は盤石とは言い難い。里親ジョン・アリンの元で兄弟のように育てられたネッド・スタークを自分の補佐(王の手)を任命するため、ウィンターフィルに向かう。
ウィンターフィルでは、壁の向こう側で、既に絶滅していたと言われていた異形ホワイト・ウォーカーの存在と、ときに一世代も続くと言われる長い冬の到来を感じていた……。
見どころ(ネタバレあり)
ここからはシーズン2の途中まで見た感想となります。
見どころはなんと言ってもおっぱい……じゃなく、巧みに配された伏線や暗喩、徐々に明かされる血縁関係や歴史的事実です。隠されたピースが徐々に組み上がっていき、一大叙事詩に変貌していく様にはカタルシスを感じます。
自分が関心したのは、まずデナーリスの登場シーンで、侍女が「まだお風呂のお湯が熱いですよ!」と制止するのですが、望まぬ政略結婚に呆然としている風にお湯に入っていく。物語が進むと彼女がドラゴンの血を引いていて、炎や熱には耐性があることが明かされます。
名家の家紋には動物が意匠されている場合があります。例えばスターク家は狼(ダイヤウルフ)、バラシオン家なら牡鹿です。
ネッドとその息子達が最初、大鹿とダイヤウルフの親子を見つけた時、大鹿と親ウルフは死んでいました。これはロバートとネッドの邂逅が二人の死を暗喩するものでした(親ダイヤウルフには牡鹿の角が刺さっていた)。
子ダイヤウルフはネッドの6人の息子娘が飼う事に。彼らの狼は、主の状態を暗喩しているように思います。サンサの狼はネッドの手によって殺されます。これは父が関係して彼女の状態が悪くなることを連想させます。アリアの狼は、逃され一人に彼女もまた同じ運命に。ロブの狼が巨大に成長した時、彼は北の王として存在も大きく。スノウの狼がナイツウォッチからはぐれた時、彼もまた……。
タイウィン・ラニスターの初登場時、彼は鹿を捌いていました。鹿はバラシオン家の家紋。それを捌くということは、王位に対する野心を伺わせます。
カラスはこの世界は伝書鳩として利用されています。夢に現れる三つ目のカラス。何者かからのメッセージであることは明白です。
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