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ロン・イングリッシュ / アーバンビッグフット・パープルレイン

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TOY ART GALLERY / 

Ron English: Urban Big Foot Purple Rain

[MEDICOM TOY EXCLUSIVE]

 

待ちに待った作品が届きました。

昨年の10月受注、12月に出荷予定が遅れに遅れて約半年。製造したトイアートギャラリーも酷いけど、何度問い合わせても納期遅れを知らせてこないメディコムトイにも、呆れました。

オモチャを買ってて一番残念な買物体験でしたので、届いた当初はちゃんと作品を楽しめませんでした。今では、怒りも収まって粗もあるもの、お気に入りの一つになっています。

記事の最後に、この件に関しての苦言をつらつらと書きますので、嫌な気分になられるかもしれません。

 

 

◯オモチャを外に持ち出そう

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現代芸術家のロン・イングリッシュさんによる、ロサンゼルスの巨大壁画(ミューラル)「アーバンビッグフット」を立体化した作品になります。

原型はケンストイワークスさんです。

 

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 僕の知っている限りですが、この受注カラー以前は、ブラックブックトイさんから金ラメ赤い拭き取り塗装のものが、わずか3体だけ販売されました。

参照:Ron English( ロン・イングリッシュ) Urban Big Foot(アーバン・ビッグフット) Jungle Gold Red Rub Edition

 

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その後の日本でのリリースは目にすることはなく、今回の受注販売には、懐が寂しいにもかかわらず、「このチャンスを逃したらもうないかもしれない」と思いオーダーしました。

 

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モチーフになったのは、未確認動物の代名詞、ビッグフット。


幻解!超常ファイル 森の獣人・ビッグフットを追え1 - YouTube

 森を悠然と二足歩行し、こちらを振り返る霊長類の姿をとらえた映像は、あまりにも有名で、アメリカにとどまらず、全世界でUMA探し・検証がブームになりました。

 

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そんなビッグフットがパーカーやスニーカーを着て、街を悠然と闊歩する姿はどういう意味があるのでしょうか。

 

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僕なりの見解は、現代社会の個人主義を風刺しているように思いました。

昔のビッグフットは人から注目され、狩られる側でした。

しかし、現代においては、誰からも注目されません。

隣人がどんな人なのか無関心だからこそ、その隙間で未確認生物が暮らしていける……そういう風に考えると、ビッグフットは山奥で隠れて生きること無く、都市部でも暮らしていけることになるんですが、寂しい感じがします。

 

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一方で、現代においては、誰もがビッグフットレベルの特異な存在である、という意味なのかもしれません。

かつてのUMAブームのように、全員が一つの流れにながされていくことなく、人それぞれが好きなことをやっていく……多種多様になった。

表裏一体なんですね。悪い方にも良い方にもとれる。

凄く考えされされる良いモチーフと思いました。

購入してよかったです。

普段は恥ずかしがって、家の外にオモチャを持ち出すことはないのですが、これは持ちださねば! となりました。

 

◯詳しく見る

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ピンクの成型色を塗装してあります。

別のトイアートギャラリー製品で、見本と製品の塗装が、あまりにも違うモノを見せてもらったことがあるので、恐れておりましたが遠目に見ると、及第点かな……と思います。

 

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腰のカンチャクは固定です。

ビッグフットの映像で印象的な振り返る仕草はできないのですが、脇目もせず進むという感じを表現したくて、あえてポージングを固定しているのかもしれません。

 

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顔や指の細かい塗り。

 

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スニーカーの部分は、あんまり丁寧におもえません。

シューレース部分、よくわかってない感じがします。

 

◯苦言(気を悪くされるかもしれません)

トイアートギャラリーというアメリカのメーカーさんが製造しているのですが、製品の納期遅れは当たり前のようです。

僕はアートトイが好きなんですが、アートという言葉には芸術という意味も含みますが、技術という意味もあると思っています。納得ができないからといって、納期が遅れることもあるでしょう。より良い品質を目指すなら、仕方ないのかもしれません。

でも同時に、決められた納期内に約束されたクオリティのものを出荷するという、職人気質もあるべきです。気分がのらないからスケジュールをおしてしまうというのは、芸術家じゃなくて、アートぶったヤツのすることだと思います。

トイアートギャラリーの場合は、自己資金がないから製造がうまくいかないと、その分納期が遅れてしまうという感じでしょうが、アートって付けて高尚ぶってプレミア感演出しても、こういう事が続くと見る目も冷めてきます。

 

メディコムトイは、業界のリードカンパニーとして、どうしても入手が難しいインディーズソフビを積極的にリリースしたり、VAGなどで窓口を広げるような展開をしたりなどしていることは、非常に好感をもっていました。

しかし、今回の件においては、製品の納期を管理し状況をユーザーに報告するという義務を再三にわたって忠告したにも関わらず、怠り続けました。

もう抽選販売の当選は望めないだろうな、という覚悟で、現状の改善を望みクレームのメールをしましたが、返ってくる返事はテンプレ通りの回答で、再発防止するというものの、こちらから連絡しない限りは知らせてくれませんでした(最後の出荷前の延期時は、カスタマーサポートの方の電話で知らせてくれました)。

メディコムトイは、魅力的なアイテムを販売する作家さんにパラサイトして、中間マージンを攫っていくだけの企業なんでしょうか。それなら、イベントや直販で作家さんから買ったほうが、作家さんの儲けも大きいはずなので、そうしようと思ってるのですが、ころっとメディコム受注のやつオーダーしてたらスミマセン。

 

自分でも、なんでこんなに怒ってるんだろう、と不思議なんですけど、オモチャって僕にとっては幸せなモノなんです。

箱から出した時、「うおー、やべー、すごー!!」ってなりたい。

間違っても、変なモノが届くんじゃないか、見本と違うじゃん! ってイライラしたくない。

薄給の中で無駄球は投げられません。リスクを犯したくないんです。

メーカーさん、そしてスタッフの方には、今一度、生活必需品でも何でもない「オモチャを売って儲けること」について考えて欲しいです。

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◯関連記事(ロン・イングリッシュさんとケンストイズワークスさん)

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