smogbom

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#こけし 木地山系 / 阿部平四郎工人 1尺

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僕は貧乏性です。

送料もったいないからついでに……というパターンを良くやります。

前回の笹森淳一工人のこけしを落札したついでに、「入札者がないもの」、「直近で終了」、「写真で見て好みだった」の3点が重なり、このこけしも落札しました。

届いて見てビックリ、ちゃんと寸法見てなかったのですが、大きい! 30センチ以上あります。そして、こけしそのものも想像以上に良くて、嬉しい誤算でした。

こういう事があるからオークションって辞めれない。

 

 

◯大きさ

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上記にあるように、約31センチあります。

すっと縦に長いプロポーションなので、ほぼ同じ大きさの石川篤次郎工人のこけしよりも大きく感じます。

制作は1999年の8月15日となってます。

#こけし 弥治郎系 / 石川篤次郎工人 一尺(約30cm) - smogbom

 

◯木地山系の特徴

秋田県雄勝郡の皆瀬木地山と稲川町から発生した系統で、小安温泉、木地山、稲川、川連、大館、湯沢等で作られている。 形は胴が太く、頭はラッキョ型で比較的小さい。頭と胴が一本の木で作られており、頭部に赤で手絡を描き、胴の彩色は、写真的な菊花紋様と前垂れ、井桁、串梅、梅鉢、鼻は猫鼻と円鼻、眼は一筆目、二重瞼、木地は作り付け式です。

 引用:木地山系こけし

 

◯本体

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どうも自分はロクロ引きの綺麗な模様より、肉筆で描いた描彩の方が好みのようです。

ニス塗りされてロウ引きされて、ピカピカの木地に半透明の絵付けがされています。おおらかに取られた余白、なのに凛とした緊張感があります。

訂正:ニス塗りではなく、ロウ引きという仕上げでした。木地を蝋でコーティングすることで、手汗などで色移りすることがないそうです。最近色移りさせてしまった自分には持ってこいですね! 表面に光沢が出てくるので、それに相応しいこけし、相応しくないこけしあると思いますが……

 

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後頭部にも髪。

 

◯お顔

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自信たっぷりで、なんだか凄く元気が貰えます。

こんなに簡素に描かれているのに、手の加えようのない完成度が不思議です。

 

◯胴体

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描かれているのは、(間違っていたら申し訳ないのですが)自分にはアサガオにみえます。

蕾と開花しているところが混在しているところをみると、まだ朝の早い時期なんじゃないでしょうか。そう考えると、このこけしの凛とした風景は、まだ太陽の登らない寒々とした空気が醸し出しているんではないでしょうか。