今日はスーフェス66でした。いや~、物欲センサーがギンギン反応して精神安定させるのが大変でした。来年は行きたいですね!
さて、本日より新しい蒐集ジャンルである伝統工芸・民藝の紹介記事も書いていこうと思います。……と言っても、わからない事だらけなので、写真が主体の記事になると思います。お詳しい方、ご教授&お目こぼしお願いします。
さて、今回紹介するのは、初めてリサイクルショップで購入した伝統こけし11系統(10系統?)の中で最も古いとされる遠刈田系より、高橋広平工人 6寸(約18cm)です!
◯そもそも”こけし”とは?
江戸時代の末期に東北の温泉地において、販売された木製の人形玩具のようです。
子どもたちが持って遊ぶ、現在で考えるとバービー人形のようなもので、まさしく合成樹脂製の人形が台頭していく過程で子ども用の玩具としては衰退し、大人の好事家が蒐集する玩具へと姿を変えたようです。
参照:
Kokeshi Wiki | 現代に生きる「こけし辞典」への挑戦です。
◯遠刈田系の特徴(色々なサイトの受け売り)
遠刈田温泉を中心に発展したとされるこけしです。伝統こけしの中で、現在確認されている中で最も古く、こけしそのものが遠刈田から発生したと考えられているようです。(参照:遠刈田伝統こけし)
2014/09/30追記:現在の研究では、失われた? 系統である古作並系が起源とされているようですね。イキナリ間違った! でもそんなの別にいいじゃん、楽しめればさあ……(言い訳大将軍)
参考:こけし特別展「歴史的発見!高橋五郎氏のこけし研究より」 / カメイ美術館(旧カメイ記念展示館)
シルエットとしては、頭の大きさの割に胴が細くなっています。これは、子どもの玩具として、小さな手でも持ちやすいようにと言う工夫のようです。現在では、細い胴は観賞用に並べた時に倒れやすいため、太い胴のものもあるみたいです。
模様としては、手書きの図案化された花の模様が一般的です。この赤い塗料が天然痘などの災いから子どもを守るとされ、厄除けとしての側面もあったようです。
頭部の放射線状の模様も大きな特徴です。
あんまり良く考えずに、次回紹介するこけしと見比べて(後日そっちも購入した)、こっちにしようと買いましたが、ルーツとなるこけしを手に入れちゃうなんて、暗示的じゃないですか。まあ、偶然なんですけど。
◯気に入った点
この顔ですかね。
均一な太さの線で、ゆっくりと描いたように思います。すっと勢い良く筆を走らせたなら、もっと直線的な線になると思います。
プロダクトデザイナー深澤直人さんの著書「デザインの輪郭」において、工場機械が登場するまで、職人は如何に手仕事としてのブレを無くし、機械であるかのように振る舞うかが、評価の基準であったと述べています。
絵画でいうなら、”写真のような”精確な描写こそが神の御業、アート(技術)の全てだった訳です。しかし、工場機械が登場することで、写真のような絵を書くことは人間の仕事ではなくなりました(せいぜい、苦労を語ることで「すげー!」って驚きを引き出すくらいです)。
コンピュータのソフトで描画すれば、誰にだって引くことのできる無味無臭の直線よりも、その人特有の呼気や鼓動によるブレが如実に現れる固有の線にこそ、味わいや美しさを見いだせる気がします。
民芸品の楽しみ方って、そんな感じなのではないでしょうか。
◯大きさ比較
比較対象として相応しいのかわかりませんが、一応、気を使ってイームズ柄のベアブリック(約7センチ)。
◯サイン
製作の年齢も併記されるのが普通みたいですね。
こけしwikiによると、1928年生まれの方なので、1996年の作品のようです。18年前とは思えないくらいの美品ですね(ソフビと違って劣化しにくいのかも知れませんが……)
◯お手入れ方法
直射日光を避け、水気も厳禁みたいです。
時々、乾いた布で拭いてあげると、多少塗料が色移りする場合もありますが、塗料が馴染んで木肌に照りが現れて良い感じになるようです。
大事にしていきたいです!