デブリジャパンを手に取り、すっかり大ファンになってしまったレストアさんの新作ソフビ、ネオジャパンです。
ワンダーフェスティバル2014夏にて先行販売され、なんとか手に入れることができました。
人によっては強い嫌悪感すら感じるオモチャかもしれませんね。なぜなら、西洋的な美意識からはかけ離れた造形だからだと思うんです。
イケてない髪型、イケてない眉毛、イケてないルックス、イケてない体型、イケてない趣味……彼を構成する”日本らしさ”が、ある種の西洋コンプレックスを刺激するのです。
でも、僕のワンフェスの戦利品の中で、”一番クールなオモチャだ!”と言ったのは外国人の方でした。僕達が嫌悪して止まない日本人らしさが、彼らには異国情緒があって、かっこ良く映るんでしょうね。
そんな我々が近代化していく上で、捨ててきた(隠してきた)日本らしさの回帰(≒レストア)こそが、ネオジャパン(新しい日本)のテーマなのではないでしょうか。
◯ストーリー
購入すると貰えたレストアさん作画のネオジャパンコミックスVol.1で語られるストーリーと、公式サイトに書かれている設定(スタチュー版とは多少設定が異なるようです)によると、ネオジャパンはかつて、オカダという名前の一般市民でした。彼の趣味はオモチャ蒐集です。
ある日、彼が玩具屋でレアなオモチャをゲットします。すると、謎のモンスターが出現し、彼の欲望エネルギーを得ようと襲いかかります。
その際に、彼がやっとゲットしたオモチャ(実はコレ、ワンフェスで実際販売されたレストアさんの指人形でした。現実とのクロスオーバー!)を踏み潰されてしまいます。失意のまま、彼は怪物に殺されてしまうのです……。
オカダ氏が次に目覚めた時、彼は手術台の上に横たわり、傍らにはDr.Kと名乗る異形の科学者がいました。そして、オカダ氏の体もまた異形と化していました。
Dr.Kが語るには、オカダ氏の頭部を回収し、鬼の骨から創りだしたボディスーツと繋ぎあわせたと言うのです。
Dr.Kは怪物の目的、陰謀を語りますが、オカダ氏はそんな事には耳を貸さず、心に燻るのは、オモチャを壊された恨みのみ! 怒りが頂点に達した時、彼の胸の日輪が真っ赤に光り輝きます!
スーパーヒーロー(笑)、ネオジャパンの誕生の瞬間でした!!
◯全体
素晴らしい造形ですよね!
顔のふてぶてしい表情、ボディスーツのエッジの立ち具合、筋肉の筋など、見どころありまくり!
この超絶技術を、その方向に行きますか?! ってところが面白いです。
◯顔
年齢は57歳ということで、この点も従来のヒーロー像からはかけ離れた部分ですね。
この顔見ていると、この手のまとめ記事を思い出します。
いやというほど、東洋人の顔を直視していますねぇ!
素体が黒色なので、肌色から下の色が透けています。これがまた、髭の剃り残し跡に見えていい感じです。
◯ボディスーツ
胸部は太陽にかかる雲をイメージしているのでしょうか? 素晴らしい塗装と相まって雅な雰囲気すら漂ってきますね!
足はまさしく足袋です。
背中、腕の造形の巧みさ。
硬いとも柔らかいとも取れる有機的な感じですね。
◯武器の鬼の包丁
この大きな大剣のような武器は鬼の包丁です。
ベルセルクのガッツ、ファイナルファンタジー7のクラウドのように、抜身のまま背中に保持します。ギミックとしては、真鍮線によってプラスチック芯が飛び出す仕組みになっていて、それを本体の穴にはめ込む方式になっています。
このように、ソフビ人形に異種素材を使うのって、ジャパニーズソフビには、あまり使われない印象をもっています。題材は日本なのに、そういう所はワールドワイドな感じがして、面白いですね!
◯立ち上がれ日本!
ネオジャパンソフビでした。
卑屈にならなくても、日本には日本の良さがあるんだよ、って気持ちになりました。