smogbom

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アベンジャーズ エンドゲームについて、もう一度感想をまとめたい

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手のひら返しといわれれば、そうなんですが、アベンジャーズエンドゲームの感想が、ここ数日で変化しています。

他の方のいろいろな感想を見たり聞いたり読んだりした影響かもしれません。

そもそも、感想記事は、あのあと何度も読み返して、加筆と修正を繰り返しています。

なんでそんなふうにするかというと、自分自身きちんと理解できていない部分が多いですし、感情的すぎたなぁ、と反省しています。

smoglog.hatenablog.com

 

 初見で僕が不満に思ったのは、大きく二点にまとめられると思います。

1,タイムトラベルは安直で、チートすぎる。もっと鮮やかな解決手段が欲しかった。

2、サノスを二度倒したが、一度も彼の思想には勝利できていないのではないか。

 

1のタイムトラベルは安直で、チートすぎる。もっと鮮やかな解決手段が欲しかった。

は、明らかに僕の理解力不足ですね。

前提として、アベンジャーズにおけるタイムトラベル理論は、過去に戻っても未来は変化しないということです。これは理解していました。

過去に戻ってサノスを幼少期に始末しても、指パッチンによって半分になった人口は元にはもどりません。親殺しをしても、自分という存在は消えてなくなりません。

このタイムトラベル理論の中で、面白い部分が人や物質の移動によってパラレルワールドが生成されるという部分です。

 

エンドゲーム中では、大きく2つのパラレルワールドが生成されたと考えます。

ひとつは、サノスが指パッチンしたあとに、インフィニティ・ストーンを破壊した世界……ここではα世界線としましょう。話が飛びますが、シュタインズゲートのアトラクタフィールド理論の世界線とはかなりタイムトラベル理論が異なるので、世界線というのは不適切かもしれませんけど、便利なのであえて別の時間軸という意味で世界線という言葉を使います。

もうひとつは、過去からインフィニティ・ストーンを拝借して、過去のサノスがネビュラと共に未来にやってきたβ世界線です。

この2つの世界線の違いを書いていきます。

サノスの死の時期が違う……α世界線では、サノスはインフィニティ・ストーンを破壊したあとにソーに首チョンパされて死にます。β世界線では、五年後の世界で死にますが、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー開始直後の時点で、サノスが居ない世界となります。

姉妹の生存……α世界線では、ソウルストーンの生贄になったガモーラの死が確定しており、ネビュラは生存確定。β世界線では、ガモーラが生存していて、スターロードとのロマンスはなし。ネビュラについては、死亡ではなく破壊なので、復活の可能性ありと教えてもらいました。

インフィニティ・ストーンありなし……α世界線では、サノスが破壊したので、ない。β世界線では、キャップが元に戻したのである。

指パッチんありなし……α世界線では、あり。復活したので、五年間年齢が違う人がいる。β世界線では、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー開始直後にサノスが消えたので、指パッチンなし。

……ということは、アベンジャーズの被害は……β世界線は、サノスが居ない世界なので、トニーやナターシャが死なない世界なのかもしれない。

 

キャプテン・アメリカは、どっちの世界線なの? 

最初の感想で疑問に思ったことなんですけど、きちんと考察してみる。

キャップは、インフィニティ・ストーンとムジョルニアをβ世界線に戻した。

β世界線の先にα世界線がある……という設定ではないので、おそらくキャップはピム粒子をつかって、β世界線の過去からα世界線の過去にジャンプした。サムに渡した盾は、もしかしたらβ世界線の盾かもしれない。α世界線の盾は過去サノスに破壊された。β世界線にはサノスが居ないので、こっちの方に持ってきたのかも。

 

2、サノスを二度倒したが、一度も彼の思想には勝利できていないのではないか。

ソーが農場で余生をすごすサノスを問答無用で首チョンパしたあと、ビール腹になり引きこもるのは、ヒーローの敗北を象徴していると思いました。敵を殺して黙らせればいい。そういう旧態依然とした方法ではもはや通用しないのだと。

期待した解決方法は指パッチンによるジェノサイド……これには不満しか出てこなかったんです。当初は……。

でも、いろいろな感想に触れて、考えを改めました。

サノスの人類半分化計画には、なにか理念、理想があるように思いますが、正直、道理が僕にはわからなかった。しかし、アベンジャースがやったこととサノスがやったことの過程を比較すると、どっちが正しいかは見えてきます。

ソウルストーンの試練で、悲しんではいてもガモーラを崖に突き落としたサノスと、最後の最後まで自分を犠牲にしようとしたブラックウィドウとホークアイ。

インフィニティガントレットの使用では、死にかけたといいつつも生き残って農園暮らしをしていたサノスと、たとえ最愛の家族と永遠の別れを意味していたとしても、人類のために使ったアイアンマン。過去の世界で、トニーは自分の父親に子供のためだったらなんでもしてやれる、って言ってましたね。

そういうふうに考えると、アベンジャーズはサノスに勝利しているのではないか、と思ったんです。

 

……というわけで、調子いい奴だなーって思うかもしれませんけど、アベンジャーズエンドゲームは、不満なし、文句なしの映画というふうに思い直した次第。