本日発売のコミック「王様ランキング」はWEBコミックで無料で読める。
(コミック化に際して一部非公開化されたようです)
紙の本になることで、追加カットと読み切り漫画がついてくるけれど、なによりこの作品に対して対価が支払いたかったのです。
雑誌掲載作品であっても無料で読める(合法のやつね)時代において、お金を余計に支払ってでも読みたい作品。老若男女問わずオススメです。
電子書籍化は3月のようです。
3巻は4月。楽しみ!
物語のあらすじ
剣も魔法もモンスターも存在するファンタジー世界。
たくさんの王国があり、国土が栄え王様が強い国は、「王様ランキング」という謎の順位付けリストに掲載されます。
ランキング6位のボッス王国は、王が病に臥せり、王位継承を余儀なくされた状況です。他界した前王妃の息子ボッス(主人公)は、耳も聞こえず、言葉も話せないばかりか、非力で短剣も持てません。もうひとり、第二王妃のとの間に生まれたダイダ王子は才覚に恵まれ、大人顔負けの剣術の使い手です。嫡男が王権を受け継ぐ伝統ではあるものの、臣下や国民の心情は第二王子の王位継承に傾いておりました。
しかし、ボッス王子は誰に貶されようとも亡き母の「世界一立派な王様になる」という約束を守ろうとします。
魅力1:悪役すらも愛おしいキャラクター造形
あまり書いてしまうとネタバレになってしまうので、詳しく書きませんが、キャラクターが全員魅力的です! 悪そうな奴が出てくると、おもわずワクワクしてしまうほどです。
もちろん主人公であるボッスは、身体的な強さが大きな価値観であるこの世界で、最弱といってもいい上に、耳も聞こえず言葉も話せないという大変なハンディキャップを抱えていますが、ひたむきな性格をしており、とても好感がもてて応援したくなります。
深い人物描写が先の読めない面白いストーリー展開を生み出しています。
魅力2:読みやすい作画とコマ割り
作画自体も明朗で、コマ割りも単純なので、すごく読みやすいんです。
もしかしたら、作画で幼稚な作品なのでは、と敬遠されてしまう方もいるかもしれませんが、勿体無いです!
魅力3:明朗でわかりやすい設定
魔法や呪いなど、古典的なファンタジーではおなじみの設定が大変わかりやすく、こねくり回してわかりにくいだけの固有名詞が溢れている昨今において、逆に新鮮です。
また「ランキング」という至極単純な行動動機となるものを設定しています。二位じゃ駄目なんです。一位になることで、国民も豊かになるので独りよがりでもない。少年漫画にありがちな、〇〇に俺はなる! ってなんでなりたいの? とはならない。
ちょっとネタバレなんだけど、考察と勘違いしてた部分
悪魔との取引によってボッスは力を失うのですが、どうして動体視力と素早さは奪われなかったのでしょうか?
これは要するに、ロールプレイングゲームのパラメータと解釈すると理解できます。
悪魔が奪った強さとは、力と体力であったとする。
現実世界では、もちろん速さがあれば、そのぶん慣性が働いて力になりますが、ゲームの世界では、ダメージにおける計算式に速さは含まれません。
では、耳も聞こえず言葉も話せないのは? これは生来のハンディキャップなのか、それとも別の勢力による呪いではないでしょうか? 力が弱くても統率力があれば勢力を作って王様になれる可能性もあります。
カゲは女の子だと思ってました!
今回コミックを読んでいたら、男同士って言ってました。
呪いが解けて美少女化してヒロインに……って展開だと思ってましたワ。