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モネ それからの100年 - GW旅2018シリーズその3

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ゴールデンウィーク旅の初日はモネ展でした。

予定ではマーベル展を見る予定でしたが、GWのせいかすごい行列で諦めて、となりの名古屋市美術館のモネ展を観ることにしました。

 

印象派の大家モネが、後々の現代芸術家たちに与えた影響を詳らかにするというのが趣旨と思われます。

立派なテーマなんですが、来場者の見たいものは「モネ」であって、それ以外は「嵩まし」なんですよねー。会場構成も、「モネ」と「それ以外」とくっきり分かれていて、人の密度の違いが残酷でした。

 

 

確かにモネの方が、作品そのものが圧倒的にわかりやすく有名なので、そうなるのは仕方がないのですが、そのテーマがあるなら、隣や反対側に並べるなどしても良かったのでは。

モネの区画はずっと渋滞・動かない人が多く、車椅子の方などは、遠巻きに人のお尻しか見られない状況でした。学芸員の人はなんとも思わないのかしら。

 

自分は、順路を行ったり来たりして、隙間から鑑賞しました。

自分がモネの中で特に好きなロンドンの橋の連作は、幸運なことに比較的空いていて、じっくり鑑賞できました。霧に煙る街の情景は、朝日(ですよね、たぶん)に照らされて輪郭がオレンジ色に縁取られています。茫洋とした情景の中、なんだかふつふつと「やるぞ〜!」って気持ちが湧いてきて好きです。

 

有名な睡蓮の連作ですが、晩年のモネは、目が非常に悪くて、庭に作った蓮池の中で、ぼやけた視界の中で描いたからこそ、あの絵が出来たというんですけど面白い話ですよね。しかし、あくまで美術素人の意見ですが、テーマにフォーカスしすぎで「はいはい解ってますよ」ってなっちゃう……。

 

企画展のテーマですが、近代芸術って先達達が早いもん勝ちしたせいで、やることがなくなったからこそ捻り出された表現という部分があると思うんですよ。それこそ印象派そのものが、権威的になりすぎた古臭い美術へのアンチテーゼじゃないですか。そういう意味でも意外性がなかったですし、展示自体も「このテーマを伝えたい!」という気持ちがあんまり感じなかった。モネとそれ以外という感じ。面白い作品あったし(ドット絵みたいな多色刷りの版画、布に絵具染み込ませた作品とか)有名な作家・作品もあったのにな。

 

1点明らかに設置ミスと思う作品がありました。

それは白と灰色を主体とした絵ですが、設置位置が天井付近で、照明が強く当たりすぎていて、キャンバスが白飛びしてしまっていました。……ちょっと開場構成を含めて至らない部分の多い展示に感じました。

モネ それからの100年 – 名古屋市美術館

 

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