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キングスマン・ゴールデン・サークルの感想(後半ネタバレあり)

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スパイ映画「キングスマン」の続編「キングスマン・ゴールデン・サークル」を見て来ました。

前作は、映画館ではなくiTunesでレンタル。あまりの面白さに1度見終わって、そのまま2周目見ました。

 

次回作が楽しみだった反面、期待値が上がりすぎて、駄作凡作だったら、嫌だなぁ〜と思ってました。

 

 

 

前作のあらすじは、将来に不安を抱えた貧困層の母子家庭の若者が、死んだ父親が実は英国諜報機関「キングスマン」のエリートスパイと判明、スカウトされて試験を受ける事になる、というサクセスストーリーでした。カッコいい衣装、アクの強い味方・敵役、数々のスパイガジェットが魅力でした。時々突拍子がなくて、珍妙なストーリー展開と、ウェットに富んだセリフまわしが、頭を空っぽにして楽しめるエンタメ映画に良いスパイスとなっていたと思います。

 

そして、今作。

ハリーを亡くし、一人前となったエグジーには、成長物語は期待できませんし、予告編で最初からわかっていた「ハリーが生き残っていた」展開は、嬉しさよりも、エグジーだけじゃ間が持たないんだろうな……と不安感が逆に増してしまいました。

 

蓋を開けて見ると、個人的には大満足の出来でした。
前作と劣っている部分は何一つないと思いました。1番感心したのは、「前作がヒットしたので続き作りました」と言う感じがなく、前作への愛……作品そのものを大切にしていることがはっきりと感じられました。映画の最後のシーンまで、前作を見ていれば、ニヤリとするシーンが散りばめられています。


ここからネタバレあり

 

今回、エグジーの器の大きさを凄く感じました。前作登場したプリンセス、僕はてっきりボンドガールよろしく一作限りのヒロインなのかな? と思っていたら、交際はきちんと続いており、真摯なお付き合いなのです。これまでのスケコマシ、ジゴロ、ナンパな印象のスパイ像とは違う、とても好印象なキャラクターでした。

 

前作の教会シーンで印象的な、シームレスなアクションシーンは、今回随所で見られ、パワーアップしています。エグジーとハリーのガラハッドコンビは、時に別々、時に合流して、長尺で目まぐるしいバトル展開。

 

今回、たくさんの良いキャラクターが惜しくも死んでしまいました。

ロキシーは、エグジーの事が好きなんじゃ……? となんだか切ない感じでした。一作目に登場した犬も、ミサイルで死んでしまいました……。中でもマーリンの死に様は、残念でしたが、天晴れでした。こんなカッコいい死に方なら、しょうがないなーって。
まあ、ハリーがまさかの生還をしたので、次回作があるなら、ひょっこり現れてもありかなー……(でも、ハリーの復活は、意外と練られてましたね。あの教会が、アメリカにあったと国旗を見てハッとしました。伏線がしっかり張られていて、すごいなと思いました)。

 

ストーリー展開は相変わらずぶっ飛んでます。
かなりアクロバティックな展開ですが、今まで見た事ない展開で、凄く楽しかった。
サー・エルトン・ションの飛び蹴りに、ぶったまげました。

 

一点、期待外れだったところは、一作目と同じく、CGのクオリティの低さです。前作がヒットして、ここはしっかり仕上げて来るだろうと思っていたので、拍子抜けしてしまいました。
特にウィスキーの電気ムチ、ハリーの幻覚の蝶々などは、興醒めレベルでした。ロボ犬、ロボットアームも、マーベルやトランスフォーマーなどと比べると、ちょっとね……。

 

前作と今作、どちらが良かったか? と問われると、これはとっても難しい。今作って、完全に前作有りきな作りがされていて、切り離せないんです。
単純に、凄く面白い映画の続きが見れて、凄く嬉しいと言う感じです。
超良かった!!

 

今回は字幕版で見ました。個人的には問題なく見れました。でも、前作吹替版で「礼節が人を作る」のセリフが、言い回しが違ったのが気になりました。