地元滋賀がロケ地として多数採用されていたので、気になっていた関ヶ原を見てきました。司馬遼太郎原作。
ぶっちゃけ、僕には面白さがわかりませんでした。日本史をしっかり勉強していて、史実と映画の内容の違いがわかり、登場人物がどんな人なのか名前を聞いただけで理解できないと、置いてけぼりになるような。かなり硬派な内容だったと思います。セリフも不明瞭で何言ってるのかわからないところもありました。歴史を知っていると「ははぁ、あのシーンだな」ってわかるんでしょうけど。キャストが被ってる(配役はちがうけど)清須会議のほうが、映画としてエンターテイメントとして楽しめた、というのが個人的な感想です。
こんな僕の感想ですが、まず石田三成に全然共感できませんでした。関ケ原の合戦以後の天下泰平を築いた徳川家康が非道の人とは僕はあまり思えないのです。石田三成が個人的に嫌いだからと家康の天下統一の邪魔しているだけにしか思えませんでした。正義を掲げる石田三成は、家康を破ったあとは政治の舵取りは興味がないと言います。そして、妻子ある身の40才の男が、立場上絶対No! とは言えない若い女の子としっぽり二人旅に出ようぜ! と画策するのです。合戦で負けるとなると、今後の行末を見守りたいと付き従った部下を残して敗走(部下は死んでしまう)。その後あっさり捕まり、斬首刑の前に「これが我が正義だ!」と言って幕。……ええぇ〜?? って感じでした。なんか正義って言ってるけど自分に酔ってるだけじゃないの〜? 昔の人の考え方だし、史実を元にしているのですから、筋の通った起承転結を期待しても詮無いことかもしれません。なので、日本史の知識ある人が見た方が楽しめる映画だと思いました。
10年程前の写真を探していたら、映画に出てきたっぽいお寺の画像が出てきました。
本当に使われた場所かはわかりません(汗)。
美術については、甲冑などはとてもお金がかかっているように思いました。
三成、家康が手にする印象的なアイテムだった「地蔵」がお笑いコントの小道具レベルだったのがちょっと残念でした。
また、ロケ地についてもうっすらと車が作った轍がみえたり、どうみてもコンクリートが打たれた階段だったりして、ちょっと興醒めでした。
全体的にみてしっかりした歴史映画に思いました。