LULUBELL TOY / ROTTEN REXX [REAL×HEAD Paint]
2月8日の森フェス戦利品第2弾。今回の旅、最大の獲物、ロッテンレックスです。
ロッテンレックス自体はルルベルトイさんの作品です。アメリカのインディペンデント系のトイメーカーだと思います。
ホームページを覗くと、アナーキーな匂いが漂う尖った作品をリリースしていて、すごく気になっていたメーカーさんでした。アメリカの店舗の他にも、中野ブロードウェイの中のレンタルショーケースにも出品されてるとか? もしかしたら勘違いかもしれませんが……。
実はワンフェスにも出展されていたんですが、見に行け無かった卓の一つです。後々インスタで知って、欲しい作品もあったんですが、資金的に苦しかったので、実物見てしまったら悔しくて、自分の頭を地面に打ち付けたことでしょう。
今回、ルルベルトイのオーナーのルークさん(おそらく)と、リアルヘッドの森さんがお友達ということで、生まれた作品となってます。ロッテンレックスを真頭玩具で購入した際も「まず人の作品を塗ることはない」と仰ってましたので、購入できたのは本当にラッキーでした。
上にも書いた通り、ルルベルトイさんは海外メーカーさんということもあり、作品の詳細は全然わからないのです。原型は誰が手がけられたのか、どういうキャラクターなのか……。
その辺りも推測しながら、この超大物を味わっていこうと思います。
結構グロテスクかつ、バイオレンスな表現が多いので、苦手な方は気をつけてください。
◯ROTTEN REXX=腐食恐竜?
ROTTEN(ロッテン、ロットン)を翻訳すると以下の意味が出てきます。
- 腐った
- 不潔な
- 悪臭を放つ
- (道徳的・社会的に)堕落した
- 砕けやすい
- もろい
- 柔らかな
- とてもいやな
- 不愉快な
- ひどい
参照-Weblio 翻訳
REXは、T-REXというようにティラノサウルス(ジュラシックパークに出てくるような姿の)を指しているのでしょう(REX自体は、英国では「国王」という意味もあるそうです。T-REX自体に恐竜の王と言う意味があるのかな? 深読みしすぎかもしれませんが、シックリきてしまいました。REXXというズバリそのままのプログラム言語があるようですが……関係してるのかな?)。
つまり、名前の意味を素直にとると、腐食恐竜、ゾンビサウルス等と解釈出来そうです。
個人的に面白いのが、ROTTENに含まれる意味の中の「(道徳的・社会的に)堕落した」です。死した恐竜が蘇るという超常性や、腹部の地獄絵図のような頭蓋骨が積み重なっているディテールなど呪術めいたモチーフが散りばめられていている点が、作品の背景に深みを与えていると思います。
◯大きさ
この驚きのサイズ差!
前回紹介したカオスマンが約22センチほどの高さがあります。
ロッテンレックスは高さが30センチ。
最長部の尻尾から口の先までを測ると40センチ以上です。
ここまで大きなソフビは初めてなので、度肝を抜かれます。
◯全体
大きすぎてピントが全部に合いません(汗)。
右と左で表情がガラリと変わります。
これって思えばカオスマンもそうですし、ソフビによくある趣向をバッチリ抑えていてニヤリとします。
多分、ロッテンレックスは斜め45くらいに飾ると一番ボリューム感が感じられ、見栄えが良いのではないかと思っています。
片方ずつの面を楽しむ飾り方なので、個人的には向かい合わせるように、もう一体欲しいなぁ……ってところなんです。
こんなに大きいのに1個でいいや、とは思わせない強烈な魅力があります。
正面・背面にきっちり飾ると、思っていた以上に平たい形状をしていることに驚きます。
◯頭部
ロッテンレックスの魅力の一つは、この暴力的な大きさなのは間違いありません。
それでいて、繊細なディテールが素晴らしいです。原型製作にどれだけ手をかけられたのか……想像を絶し驚嘆します。
分厚い恐竜の肌、腐食したれた肉、露出した筋肉に腱で繋がった骨。
おそらく生物学・解剖学をキチンと勉強した方が原型を手がけられたんでしょうね。玩具らしくデフォルメされたプロポーションをしながら、学術用の検体を見ている気分になります。
脳みそも露出。
頭部パーツは完全に抜きの為のパーツ分割で可動はしません。
頭部のこの部分のディテールが特に気に入っています。
◯胴体
臓器の上から露出する折り重なる頭蓋骨。
タダの腐乱死体では無いことを示す部分です。
地獄の描いた宗教画のような感じがしますね。
面白いと感じたのは、写真中央の少し横になった頭蓋骨。
深読みしすぎかもしれませんが、頭部に「L」と刻印しているように見えます。この文字は、「LULUBELL TOY」か、あるいはオーナーである「LUKE」を示しているのではないか、と思っています。
まるで、ダンテの神曲か、ミケランジェロの最後の審判のようじゃないですか!
◯背中
大きく穴の開いた背中。腐肉が垂れ、背骨が露出し、 肋骨は腱から外れています。生物学的なリアリティのあるディテール故に、直立していることの不条理さが魔術めいて見えます。
◯腕
右手のツメは折れています。
こちらは肉が削げております。
◯尻尾
半ばから切れています。
本来の大きさを予感させながら、物理的な大きさを抑える素晴らしいアイディアです。
トカゲの尻尾切りは、逃げの代名詞なんですが、ロッテンレックスは逃げなさそうですね。
◯足
分厚い皮を切り裂く痛々しい傷跡。これは生前? の傷でしょうね。生々しくて素晴らしい造形ですね!
こちらは筋肉が生々しく露出しています。
骨は風化してささくれているかの様なテクスチャです。
普通、フラットにするかメーカー名等の表示をする足裏までしっかりと造形されています。コダワリ半端ないな、と言うことの証左です。
◯こんなところまで!
ケツの穴まで造形したソフビって今だかつてあったのかな……。
◯カラーリングについて
はっきり言って気持ち悪いくらいのディテールを持つロッテンレックスですが、リアルヘッドさんの塗装は、気味悪さを程々に抑えて作品の別の魅力を引き出しています。
カッコイイのに愛嬌がある……という表現が一番相応しいと思います。
また、選択されたカラーリングも魅力的です。
当たり前でもありますが、ロッテンレックスを塗装している色って、カオスマン達を彩るあの色なんですよね。
おそらく、これから僕がもっとカオスマンシリーズを集めていくと、だんだん分かってくると思うのです。今から集めて周りにワラワラさせるのが楽しみでなりません。
◯成型について
成型色はチャコールグレーにレインボーラメが混ぜられています。
つやつやの表面とラメで強い光を受けると、湿っているようにテラテラとして爬虫類らしさを演出します。
◯購入する際、気にしたこと
一度に棚に6体ずつ並べられて、その中から好きなのを選べられました。
これだけ大きな作品ですから、全体を眺めて個体差を見つけるのは至難の技です。時間がいくらあっても足りません。
全体を矯めつ眇めつするのは諦めて、一点だけで見比べました。
それは目です。
なるだけ真円に近いもの、眼力のあるものを選んだつもりです。
一緒に購入した方と「どうやって選びました?」と言う話になった時、「あ、僕もそうです」って言われて激しく共感しました。
◯まとめ
これだけの超大作なので、まだまだ発見がありそうな予感がします。
もしかしたら、また追記するかも知れません。
ゲットできて本当に良かったです。
我が家の愛犬と共に、末永く可愛がって行こうと思います。
見た目は凶暴ですが、餌も要求せずにおとなしい良い子ですね(笑)。
2匹目飼い始めました。#LULUBELLTOYS #リアルヘッド #realxhead
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