本日は3体目、クリス・ライニャックさんのスプルートです。
クリス・ライニャックさんは、ポケット・サイドショーのロゴマークもデザインされているそうです。
3回めになって初めて言及しますが、今回のパッケージングにはヘッダーカード等はありませんでした。今までのT+CPソフビ(限定の蓄光モデルセット以外)には、ヘッダーカードが付いていて、作家さんのサインとシリアルナンバーが手書きされていたので、ちょっと残念ですね。
今回の第一期カラーウェイは台湾の台北トイフェスでお披露目されましたが、イベントに合わせる都合上、間に合わなかったのかもしれません。
◯全体
今まで名前以外にキャラクターについて情報がなく、たいした言及ができませんでしたが、このキャラクターについては、スプルートと言う名前が(おそらくですが)スプラウトから由来しているのだと思います。
スプラウトとは、日本ではもっぱら「もやし」の事を差しますが、英語本来の意味としては、新芽そのものや芽キャベツの事を指すそうです。スプラウト - Wikipedia
それを踏まえた上で、キャラクターの造形を見ていくと、なるほどと頷ける部分が多々あると思います。特徴的な頭部の形状はキャベツの葉が何層も重なる感じに見えます。八重歯が露出したイタズラっぽいあどけない表情は、フレッシュな新芽らしいと言えるのではないでしょうか。
造形的には比較的シンプルな造形の他の3体に比べると、海岸線を思わせるようなフラクタルな先端部など、非常に緻密に彫刻されています。
ボディは、生まれたばかりのそのまんまの姿という感じですね。愛嬌あるポーズ、つるりとしたお尻が可愛らしい。体のぶつぶつとした突起は、どこか両生類か爬虫類を思わせ、可愛いだけで終わらない所が僕は好きだなぁ〜。
以下は組み合わせパターンになります。
◯スプルート+オットー
恰幅がよくなり、ダンディな感じになりました。蝶ネクタイや手袋などの紳士アイコンに加え、頭部と体のバランスでしょうか。もう新芽とはもう言わせない、この貫禄はどうだ!
◯スプルート+ペネロープ
なんだか更に幼くなってしまいました。生物には発生の過程で、成体とは形態の全く異なる生物がいます。特にサナギの状態のある昆虫……蝶やセミなんかがそうですね。
幼生(上に挙げた昆虫では幼虫ですが)っていう言い方をしますが、そんな形態に思えます。
ペネロープのボディはキワモノっぽく見えますが汎用性高く、ペネロープ以外のキャラクターは可愛くなっちゃうのが面白い所です。
◯スプルート+スノウシュー
この状態は、オリジナル状態よりも少し成長した感じですね。
勝手に自分が感じているだけですが、成長過程を見ているようです。
順序を並べていくと、
▼誕生。
▼幼年期。
▼青年期。
▼壮年期。
……と感じました。
これは個人的にそう思っただけですよ!
◯まとめ
難点と言いますか、このキャラクターにとって不利に働いた点はカラーでしょうか。おそらく秋とハロウィンに合わせて、紅葉やジャック・オ・ランタンを思わせるオレンジをメインに据えたのでしょうが、このキャラクターに合っているのは、もっと鮮やかな緑系の色だったと思います。
留之助さんのブログのこの記事を見て頂くと、彩色指定書にカラーウェイの番号が振っています。オットーとペネロープは#2、スノウシューは#3と若い番号なのに対し、スプルートは#6となっています。製品としては成型材や塗装色を統一したほうが安価に提供できますから、話し合いの上でこのカラーウェイを第一期と決定したと思いますが、作者としては最初のカラーウェイが、この色だったのは不本意だったのでは。
個人的には濃い緑の成型材にイエローの塗装(その逆もあり)、あるいは白い成型材に黄緑色の塗装といったところが、このキャラクターの大本命なのではないかと感じました。
次のカラーウェイからは、単品のセット購入も視野にいれて行きたいと思いますので、長く魅力的なカラーウェイを登場させ続けて頂きたいです。
◯関連記事
クリス・ライニャックさんのデザインされたキャラクター、スティンキー・ジンジャーちゃん(女の子)です。
個展ではクリス・ライニャックさん大人気で初日から争奪戦だったんですが、このキャラクターはカラーウェイの制作速度もちょっと不遇ですね。僕は結構好きなんですけど、やっぱり価格がネックですね。
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