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比良山系(武奈ヶ岳)登山(再挑戦)・2日目

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11月に登り、雪のために敗退した比良山系の最高峰、武奈ヶ岳への登頂を5月のゴールデンウィークに再挑戦しました。

一日目の様子はコチラ↓

比良山系(武奈ヶ岳)登山(再挑戦)・1日目 - smogbom

 

◯起床

夜明けと共に、目を覚ましました。

途中、腰が痛かったりして何度が起きましたが、前日の19時〜20時くらいから、ウトウトしだして5時前まで、よく寝ました。

 

テント場は、すでに撤収作業が済んでいる人や、朝食を作る人、テントの中で楽しそうにお喋りする人など、夜明け直後ながら活気がありました。

寝袋とダウンの組み合わせがオーバースペックだったのか、少し寝汗をかいていました。寝袋から露出した顔面の寒さにおののきながらも、寝袋から身体を出して、昨日のうちに浄水しておいた小川の水を飲みました。

 

朝食を作るには、十分な量の水が残っていましたが、強張った身体をほぐすのと、日中に使う水を確保するため、水をもう一度汲みに行くため、タープから出ました。

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朝まで一度もガイラインの張り直しはしませんでしたが、今回はたるみなくパリっと張ることができました。

実は、ペグを一本なくしました。目印のない無垢のチタンペグだと、ガイラインが一度スッポ受けると、どこに刺したがわかりません。

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ちょうど、他のテントが入らないように撮っていますが、まだ沢山のテントが張られています。

 

◯朝食

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栗とかぼちゃのスープとバケット。いつもの組み合わせです。

パン類は調理しなくても食べられるので重宝します。食事がちょっと物足らない時に摘むことができます。ビニール袋のままだと湿気ってしまうので、透湿性のあるタイベックで袋をMYOGしたいです。

 

◯出発

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雪が残っています。

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雪の上を歩く。

最近、フールーで見た、「剱岳・点の記」を思い出したました。

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で、道を見失いました。

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iPhoneの山と高原地図のGPSで現在位置はわかるので、近くの道に無理矢理復帰しました。

なんか、道があるようなないような……?

でも、登山道としては急すぎる。

地図があるのに、迷ってしまうとは。

残雪のせいでトレイルが見えないのも原因だと、言い訳。

山と高原地図

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◯別の道に復帰

昔のスキー場跡ということで、とても開けた場所にでました。

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◯頂上へアタック!

まだ7時前ということで、人はほとんど居ません。

道を独り占めして、歩いて行きます。

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◯頂上

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下から見た時、結構な人影が頂上にありましたが、僕が到着した時は3人残っていました。

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はい、頂上です。テント場からはそんなに距離がありませんでした。

迷わなければ1時間くらいだったと思います。

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しばらく頂上の写真を撮って、テント場まで下山します。

帰り道は、途中見失った道を使わず、素直にトレイルが明瞭な道で下りました。

今度は迷うことなく、テント場まで降りることができました。

まだゆっくりしている登山者のテントを横目にまったりと休憩していると、60リットルくらいの大きなマムートのザックを背負った夫婦の登山者が、武奈ヶ岳へのルートを聞きにきました。なんでも、僕が行きに選んだルートで昨日、迷ったらしく、もしかしたが、僕が見たトレースはお二人のものかもしれません。僕が下りに使った道を伝えて別れました。

 

◯鷹狩りの誘惑

この後、前回は雪で慌てて帰ったので、他のピークやトレイルを歩きたかったのですが、ここへ来て「鷹狩り」がしたくなりました。

水があたったのではなく、普通の生理現象でした。

僕は、小学生のころから酷い便秘症でして、お通じがないのが4日くらい普通に続きます。苦しい反面、テント泊の場合は山にトイレがなくても、登山前に無理くり出しておけば心配ないので、山のトイレ事情に関して問題視したことが無かったのです。

今回は、もしや人生初の「野空想」か?! と思っていましたが、文明人としての矜持が邪魔をして、足早に下山を試みる事になりました。

何度もトレイルから外れる欲望に駆られましたが、その度に居ないはずの人の目が気になり、踏みとどまりました。

 

断っておくと、僕は山で「雲古」することに否定的ではありません。一部の国立公園など、明確にしてはいけないと禁止されているところ以外は、キチンとした処理をしていけば問題ないという考えです。

山が汚れるから、という理由で携帯トイレを持つべき、とお考えの方もいると思いますが、山に人が入るという時点で少なからず、手付かずの自然にインパクトがあることは否めないと思います。そもそも、人が自然の中に入る=自然破壊であるという考えは短慮だと僕は思います。例えば里山など、人間が積極的に関わった方がむしろ自然は豊かになります。

世の中には、面白い人がいるのものでスペイクテイターという雑誌で、「糞土師(ふんどし)」と自らを称する人が居ることを知りました。

スペクテイター〈26号〉

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糞土師というのは、山だけではなく街での暮らしでも、水洗トイレを使わずに「雲古」を自然のカタチで土に戻していくという生き方をしている人の事です。

彼が言うには、人間が水洗トイレに流した「有機物」は最終的に焼却処理されてしまい、「無機物」となってコンクリート等の粗材となるそうなのです。本来、有機物として循環していたのに、二度とその環に戻ることが無くなってしまう訳です。

人間の現在の人口を考えると、みんながみんな水洗トイレ使わない生活は不可能だし、僕自身したことが無いのですが、そういう考え方もあるんだなぁ、と思いました。

人間と自然の線引の明確さは、文明化した人間の方が強い気がします。このまま行くと、スペース・コロニーのような閉鎖した空間に人間が住んで、自然は暗黒大陸状態で放置するという未来が待っているような気がして、山登りを趣味にしている以上、もっと深い関わり方があるんじゃないか、などと思ってしまします。

それこそ、古代ギリシャのミクロコスモス(自然)に内包されるマクロコスモス(人間)の関係に立ち返るべきなんじゃないかな。

 

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そんなことを空想していたら、登山口まで戻っていました。

急いで車に乗って、入浴施設の比良とぴあへ急ぎます。

 

◯帰宅

比良とぴあで出すもの出してお風呂に入ります。

去年の11月に工事中だった露天風呂の改修も終わっていました。

施設に併設されている朝市で200円のパック詰めの竹の子ごはんを買いました。木の芽がちゃんとのっていて、採れたてのエグみのない竹の子の歯ごたえと上品な味付けがされていて、とても美味しかったです。

 

そんな訳で、今回は無事に登頂を果たしました。

テント場の雰囲気がとても良くて、またテント泊したいな、と思いました。