11月に登り、雪のために敗退した比良山系の最高峰、武奈ヶ岳への登頂を5月のゴールデンウィークに再挑戦しました。
一回目の模様はコチラ。
比良山系(武奈ヶ岳)登山(敗退)・1日目 - smogbom
比良山系(武奈ヶ岳)登山(敗退)・2日目 - smogbom
◯山選び
ゴールデンウィークに突入して、今回は長めの連休だったので、テンションが上がってしまい、最後の夜勤が終わって家に帰ってきて直ぐに、ザックをパッキングしてしまいました。
しかし、ゴールデンウィークの頭は、生憎の空模様でした。なのに、テンションが上がってしまっていたので、現地のオートキャンプ場で空模様を見て、もしかしたら雨がマシになるかと思い、車に乗り込みました。
この時は、三重県から御在所岳に登る予定をしていました。
現地に着いてみると、どんどん雨は強くなる一方です。
山登りは諦めて、四日市市まで足を伸ばして、趣味の一つであるオモチャ収集のためにリサイクルショップを巡ります。しかし、僕の好きなインデーズソフビやアートトイ、海外フィギュアなどが置いてあるお店が無く、街を彷徨う事になりました。
どんどん雨も強くなっていき、一応、一泊しようと考えていたオートキャンプ場もあったのですが、ビビィもあるけれど、タープでは厳しいし、明日も雨だし、ということで、ネットカフェで一晩過ごして、出直すことにしました。
ネットカフェでは、このマンガがすごい!大賞のノミネート作を読みました。
「ボールルームへようこそ」は社交ダンスに何の興味が無かったけど、熱くて面白かったです。……というか、家に帰ってKindle版を買いました。女の子がタイプが違うのに、みんな凄く可愛い。
同じくダンスというジャンルの為か、どことなく昴の演出に似ているような気がします。アシスタントでもしていたのかな?
カペタもそうだけど、曽田正人さんの漫画って終わり方が、「ああ、作者がこの題材に飽きたんだな」って終わり方じゃないですか? もっと続きが読みたかった……。
滋賀県に戻ると、雨は止んでいて、コッチの山に登ればよかったと思いました。
こうして、11月に登れなかった武奈ヶ岳へ向かうことを決めました。
何だか、前振りが長くなりましたね。
◯登頂開始
それなりに早起きしたつもりが、登山開始したのは、11時ころでした。僕の家からだと、三重県の山に登った方が、湖北の山よりも近い、という事がわかりました。
前回と同じ登山口の駐車場に車を停めます。
凄い車の数です。
流石にこの時間帯から登る人は少ないのか、テント泊した登山者が下山してくるのみです。
まだ、前日の空の崩れ方が残っていて、雨は降らないものの、雲がかかっていて眺望は悪いです。
その為、写真点数も少なくなっています。
高度が上がって少し景色がよくなります。
今回は、携帯浄水器を持ってきたので、長浜楽市で購入した500mlの炭酸飲料だけが、登山口から持って上がった水分です。
非常に荷が軽く、個人的にはイイペースで上がっていく事ができます。
花も咲いていたりして。
木や植物が詳しいと山登りも、もっと楽しいと思うのですが……。
なんとなく、ツツジ! これは山ツツジ!
可憐な花を愛でていると、後ろから颯爽とトレイルランの格好をした登山者が僕を抜いていきました。平坦な道を歩くスピードで、するすると山道を行きます。一泊するような容量のザックではないので、この時間からデイハイクしちゃう算段なのでしょう。見ていて何処までも行けそうな、そんな感じの早さで、ちょっと憧れを抱いてしまいました。
前回、一張だけあったテントが張ってあった場所には、今回一つもテントがありませんでした。
もう少し歩けば、前回も僕がテントを張った八雲ヶ原に到着します。
今回も、そこにテントを張るつもりです。前回、キャンプして池のほとりの静かな雰囲気が、とても気に入って是非今回もこの場所にキャンプしたいと考えていました。
◯テント場到着
午後3時前にテント場に到着。
遠目にも、イロトリドリの幕が張られているのが見えました。
ぱっと見た感じ、タープはおろか、フロアレスシェルターも無かったですね。団体さんでも、大型テントではなく、同じ個人用テントを並列して張っているのが印象的でした。
テント村をぐるりと回って、空きを確認しながら、水場を探しました。
こんなに沢山のテントに囲まれながらタープで宿泊するのは初めてだったので、やっぱり人の目が気になり、場所探しには時間がかかりました。
最後はヤケになって、いっそ俺を見ろ! とばかりに結構目立つ所を場所取りしました。恥ずかしいなら、最初からタープで宿泊すべきじゃないですものね。
◯水の確保
さあ、水を確保するために、水場を探します。
今回使ったソーヤー・ミニの詳細レビューは前回の記事でまとめてあります。感想など重複している点もあるかと思いますが、ご参考までに。
わずか50gの携帯浄水器 ソーヤー・ミニ SAWYER Mini - smogbom
付属のパウチ型水筒を持って行きましたが、この水筒を使う場合、水源から直接汲むには適しません。飲みきった炭酸飲料のペットボトルで汲み上げましたが、濾過する時に圧力をかけるのですが、硬いし、変形したボトルが元に戻らないし、苦労しました。
冷静に考えると、ペットボトルで汲んだ水をパウチに移し替えて濾過すれば楽でした。
1リットルもあれば、朝まで十分です。
テント場に戻って、タープを張ります。
◯タープを張る
5月といっても、雪が降ることもある比良山系なので、一応十分な準備をしてきたつもりです。
寝袋はゴーライトのウルトラ20に、断熱効果もあるエスケイプビビィ。
インシュレーションウェアとして、ウールの帽子、ナンガのポータブルダウンジャケットとパンツ。インテグラルデザインズのホットソックスというラインナップです。
前回の登山で、僕が登山する季節を考えると、ダウンパンツは要らないと考えていたのですが、安く手に入ったので、今回導入しました。
ナンガってもっと東北の方の企業と勝手に思っていたのですが、実は滋賀県の企業なんです。
そして、本社工場の所在地は、僕の自宅から歩いて行けないこともない距離にあります。本社工場に付設されているショップ(オンラインショップもやっているみたい)で毎年12月に生産過剰品やB級品をディスカウントして販売しています。そこで安く手に入れたという訳です。
◯食事
本を読んだりして、まったりと過ごします。
お腹が空いてきたので、食事の準備を始めました。
比良山系は焚き火禁止の山らしいので、今回もアルコールストーブで調理します。
直火禁止なのかもしれないので、ネイチャーストーブを使ったら、オーケーなのかもしれませんが、ちょっとわかりませんでした。
自作のアルコールストーブを使ったのですが、これが非常に効率が悪く、持ってきた燃料の3分の2を消費してしまいました。炎が広がってしまい、鍋の底に当たらないのです。燃焼効率を考えて、低燃費なアルコールストーブを考えていたのですが、炎の収束にも気を使わなければいけないと今回、思いました。
いい加減、テスト運転せずに、実地でイキナリ使うというやり方も反省すべきですね。
メニューはいつもの鍋となりました。
肉が食べたかったのですが、生肉は流石に気が引けたので、半額の加工肉を使うことにしました。多分、鍋には使わないであろう加工肉です。
そして、卵2つとカット野菜。
燃料の大量消費にビビりつつ、完成した鍋は、少し見た目が悪く、グロテスクだったので、写真は撮ってありません。
加工肉から滲みでた香辛料の強い味のせいで、非常にユニークな味がしました。
加工肉そのものは、とても美味しいのですが、お汁の味が、初めて使った携帯浄水器だったので、水の味が変なのか、不安で美味しく食べられたという感じではありませんでした。「美味しいは安全、安全は美味しい」と変なキャッチコピーが浮かびました。
半額に釣られず、普通の厚切りベーコンにしたら良かったですね。
あと、いい加減、鍋ばかりもブログ的にも美味しくないので、もう少し料理のレパートリーも増やしたいところです。
◯次の日へ
食事の後片付けを済まして、早々に寝袋に包まります。太陽が落ちると、すごく寒くなっていきました。
いつもは、眠れずにゴロゴロして、iPhoneをいじったりするのですが、7時を回ったくらいから眠気が訪れ、過去2回のキャンプでは無かった熟睡を果たしました。
辺りのテントからは酒盛りの賑わい、ラジオから漏れるかすれた音楽が聞こえましたが、それほど気にならず、逆に心地よいノイズとなっていました。
2日目に続く。