常々、参考にさせていただいているブログの著者さんが一部イラストレーションを担当しておられるということで購入いたしました(本自体もそのブログで知りました)。
デイハイクや一泊のキャンプではなく、時には数千キロという距離を自分の足で踏破するロングトレイルハイキング。その入門書的な本になるかと思います。
◯装丁
ムック本なので、当然ペーパーバックです。ちょっと小ぶりな可愛いサイズ。
雄大な自然に大きくかっちりとした書体のタイトルと、その下のちっぽけなハイカーの背中との対比が心踊らせます。
◯内容
企画がアウトドアメーカーからなので、中で紹介されているギアは、その会社のものに偏っていますが、それは仕方のないことです。当ブログでも書評したウルトラライトハイカーのステマっぽい感じと比べると、自社のスタイルとは異なるウルトラライトの事や人にも、きちんとページを振っている点に好感触を感じます。ムック本と書籍との違いなのか、使っている写真の使い方なども雑誌っぽい、硬苦しくないのびのびと感じで、すごく楽しめました。
一番よかったのは、日本人で初めてアメリカの3つのロングトレイルを踏破した船田靖幸さんのコラムです。その謙虚さ、スケールのデカさに鳥肌が立ちました。
最後の方に国内外のロングトレイルの紹介がされていて、妄想の世界に飛び出しました。インカトレイルとか、すごくロマンを感じます。
◯まとめ
内容としては、十分とは決して言えないものだと思いますが、一泊2日程度のハイキングではなく、長い時間自然の中で過ごしてみたいものだ、と夢見るには満足な内容です。日本国内で、スケールの大きなトレイルの整備が着々と進んでいるようで、今後も楽しみです。