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#読書 ミードガンダム・復刻版

MEAD GUNDAM [復刻版]

MEAD GUNDAM [復刻版]

 

ガンダムの中でも、ストーリー、キャラクターデザイン、メカニカルデザインを含めて∀ガンダムが好きです。その特徴的な主人公機である∀ガンダムの姿から毛嫌いする方もいて、トータルでの評価にすら上がれないことの多い不運な作品でした。見ていないかたは是非、ご覧になっていただきたいところです。ビジュアルがネックになるのでしたら、ガンダムユニコーンを手がけられた福井晴敏版のノベライズ、”月に繭地には果実”をオススメします。

月に繭 地には果実〈上〉 (幻冬舎文庫)

月に繭 地には果実〈上〉 (幻冬舎文庫)

後半は、アニメやスニーカー文庫版のノベライズとも異なる展開をみせます。アニメには無かった、往年の富野ガンダムにあったドロドロの愛憎劇・戦争が描かれています。アニメではその能力の全てを生かしきれなかった∀ガンダムは、小説オリジナルのトンデモ機能が付け加えられています。この機能は後にダブルオーにパクられてしまいましたね。

 

話をもとに戻すと、今回の記事は、復刊ドットコムから復刊した∀ガンダムモビルスーツの一部をデザインされたシド・ミードさんのドローイング集のレビューです。

 

◯装丁

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まさしく好き者しか相手しないぞ、という無骨な装丁です。

ペーパーバックで、画集としては小ぶりなA5版です。

 

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真っ黒な表をめくると、極色彩のイラスト。

 

◯構成

少し乱雑な気がしました。

まず、ドローイングとシド・ミードさんの注釈、サンライズ側からのコメントなどのエレメントが別々にまとめられており、それぞれのコメントにドローイングとを結びつけるのには、別々にふられた番号を参照しなければなりません。

ドローイングの並べられた順番についても、特に2つのバージョンが同時に提案された∀ガンダムについては、とてもわかりにくいものになっています。厳密にいうと、後にスモーとなる案は却下されているので、保守的なバージョンとスモーバージョン、その折衷案となる3つ目の案という構成なので、もっとうまい見せ方があったのでは? と思います。

 

◯特徴的なモールド

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シド・ミードさんのモビルスーツで特徴的なのは、機体に縦横無尽に走るライン、モールドなのだと思います。それは、静止画に躍動感をもたらすのに成功しています。同じような効果を狙って、現実の自動車にもこの種のモールドが走っているのですが、僕はそのモールドがとても嫌いなのです。要するに、このモールドというのは車を華飾するものであって、機能に何の影響も与えないばかりか、華飾するのであっても、いまいちセンスが感じられず、なんとなく空白があったから、手抜きしたと思われないように入れておいたという感じがするのです。たぶん、モビルスーツというフィクションの産物だからこそ僕は許せるのだと思います。シド・ミードさんは自分の描いているものに、かなりリアリティや根拠を追求して書いているようですが、僕は言うほど、リアリティも未来も感じていないからこそ、安心して見ていられるということでもあります。

 

◯劇中、一番好きなのはターンX!

この本を読んでいて思ったのは、ガンダムというのは、本来中立であるはずの戦闘兵器に善悪のラベリングをきっちり貼っているということです。立場を宇宙側から見れば、ガンダムは悪いヤツなのですが、どんなに軍上層部とかが悪いことをしていても、ガンダムそのものは正義の味方であることを保証されているのです。

 

僕は人もロボも敵キャラが好きなのですが、敵キャラというのは負けることを運命付けられた存在です。歴史は勝者が作っているという言い方がされるように、負けるということは、勝者にとって都合の悪いことは葬り去られてしまうという事です。あんなに悪いやつでももしかしたら解釈次第で、実はこういう考え方ができるのではないか、とか考えてしまいます。

 

◯記憶にないMS

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この本の中の、4LEGというやつの記憶がありません。

こんなのいたっけ?

なかなか強烈な可変機能で、またアニメを見直したいと思いました。

 

復刊ドットコムについて

今回、初めて復刊ドットコムの商品を購入しましたが、物がない・高額古書化した等、手に入れにくくった書籍が手に入る、ということなので、とても有り難かったです。ただし、ビジネスなので、儲けがでないようなマイナーな本は復刊しにくいようです。

倉俣史朗の本とか復刊するとうれしいなあ・・・。

倉俣史朗の仕事 (1976年)

倉俣史朗の仕事 (1976年)