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T+CP ソフビ スティンジー・ジャック

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飛騨高山の留之助商店とアメリカのアートグループ サーカス・ポスタラスの合同プロジェクトであるT+CP。

高価なアートトイを、日本の高い技術力でリーズナブルな価格で提供する、という計画のようです。

第一弾、スティンジー・ジャックは、ブラント・ピータースによるデザイン。

スティンジー・ジャック(スティンギー・ジャック)は、ハロウィンの仮装でお馴染みのジャック・オー・ランタンの素になったもので、元々、アイルランドの伝承にあったそうです。作者はそこからインスピレーションを得て、作成したそうです。

 

パッケージとなるヘッダーカード。作家本人のサインとシリアルナンバー入り。

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因みに120個限定で、国内で販売されるのは、アメリカ以外の地域を含めたわずか60個。販売と同時に購入するつもりが、深夜0:00の販売だったため、日にちを間違えてしまい、祈るような気持ちでオーダーを出しました。購入できて良かった。

 

レジン製のフィギュアを素に日本人の原型師が彫刻し、ソフビ製フィギュアで有名なオビツ製作所が生産。

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元となったフィギュアの塗装が重厚な感じだったので、ソフビ化されたモノは、ピカピカしていてどこかチャチに見えます。しかし、形成色のそのままでこのようにツルリとした表面で形成するのは、日本ならではの技術力の賜物のようです。

 

側面。

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頭部がかなり傾斜した形状であるため、目線を同じ高さにすると、底知れぬ不気味さを感じます。高い棚などに鎮座させると、可愛らしいです。

 

背面。

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後ろから見ると分かるように、プロポーションは歪です。僕はそこに、子どもが無造作に絵を描いたような純真さのようなモノを感じてしまいます。そんな形状ながら、このソフビは、バランスよく安定します。高い技術と試行錯誤、苦労が伺えます。

 

葉巻。

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もともと、塗り分けられずに白いままのつもりだったそうですが、指にしか見えなかったので、塗装マスクを作って塗り分けられたそうです。

 

胴体。

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クリア素材で作られています。大きな頭部とあいまって、実体感のない幽霊のような浮遊感を覚えます。

 

展示会図録からキャプチャーさせて頂いた、オリジナル版のスティンジー・ジャック。

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ソフビの形成過程の制約上、やはりディテールは甘くなってしまいます。それがソフビの魅力・いとおしさに繋がるのですが。

でも、頭部のヘタは、オリジナル版の方が好きです。

 

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レジン版と比べて安いとは言え、ソフビ人形としてはまずまずのお値段。最初は、限定数につられて買ってしまったかな、と少し反省していたのですが、見れば見るほど好きになていく不思議なおもちゃです。いや、ここは留之助さんにならって「モチャ」と言います。

 

スティンジー・ジャックは異なるカラーウェイで残り4種類発売されるそうです。全部は買えませんが、気に入ったカラーウェイが有れば買おうと思っています。