smogbom

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サイクルモード2011に行ってきました(イベント編)

11月12日のサイクルモード2011(会場:インテックス大阪)に参加しました。
しばらく自転車関係ネタが無かったので、展示編と試乗編と引っ張っていったけれど、今回が最後。
自転車が届くまで、ネタどうしようかな。

大阪では、12日、13日の2日開催で、12日のイベントも、朝から終わりまで、ずらっとありましたが、僕が見たのは、14:30からの「渡辺航の弱虫ペダルの世界」というトークショーです。

漫画が大好きですし(アニメは嫌いというか期待していない)、しかも、自転車漫画の作者のトークショーということで、ワクワクしながら、登場を待ちました。

弱虫ペダルの内容はと言うと、ほぼ毎週秋葉原へ90kmの道のりをママチャリで通う気弱でオタクな少年、小野田坂道が、ある日競技用自転車に出会い、特異な才能を開花、その世界にのめり込んでいく・・・という、スポーツ少年漫画の王道を進むようなストーリーです。

この漫画の良さは、ある意味、作者の未熟さからくる(と僕は思っている)、ストーリーテリングの唐突感・大胆さだと思います。例えば、鳴子栄吉が、何かのために工事用のヘルメットを拾っといたんや! とか、同じく鳴子がなんで、関西出身の御堂筋の存在を知らないの? とか、普通に考えたらおかしい点が腐るほどあります。けてど、そういう点を綺麗に描けるような作者なら、弱虫ペダルに出てくるような特異なキャラクター達は生まれて来なかっただろうと思います。

今後、懸念されるのは、作者が漫画を描くことに馴れてしまって、エルフェンリートの作者のように、普通の漫画家になってしまうことだと勝手に心配しています(ノノノノは面白かったけれど。なんで打ち切りやねん)。

話を戻して。

会場で気がついたのですが、トークショーには、司会の女性と、ゲストとして、ロードレースの選手である別府・新庄選手に、安田大サーカスの団長が参加するとの事。嫌な予感しかしません。

果たして、予感は的中。
このトークショーは、「別府・新城の世界with芸人とあと、漫画家」だった!
進行を務める司会が、別府・新城選手の過去話に話を振り、別府選手と団長が事あるごとに漫画に話を振るのに、司会は別府・新城選手の話に戻そうとするという、やんちゃっぷり!
弱虫ペダルの作者の人は、不慣れもあるのだろうけれど、殆ど、聞き役・合いの手・笑うという役回りである・・・。

話自体はとても楽しめたけれど、いいのだろうか?

面白かった内容は、

・もともと自転車漫画を描こうという気持ちは無かった。少年ジャンプの某スポーツ漫画に勝てないだろうと思ったから。

・自転車漫画を描く前から、弱虫ペダルというタイトルはあった。理由は作者はもともと重いギアで回す方だったが、友人にもっと軽くして回せ、とアドバイスを受けたところ、そんな風に軽くしてペダルを回すなんて弱虫だろう・・・というところから、天啓のように浮かんだ。この考えは今は無くなって、高回転でペダルを回すのは効率が良いと思っているらしい。

・別府・新城選手は出会った当初、仲が悪かった。

・別府選手がマウンテンバイクの競技で活躍していた頃、ロードレースで中学生なのに、中学生のレースではなく、一般部門で優勝しまくっている選手(=新城選手)が居ると聞いて、ロードバイクに転向した。

・二人が初めて相対したとき、新城選手は自分が今回も一番だろうと考えていた。だが、その三分先に別府選手がいた。

・アマチュア時代に新城選手が別府選手に勝てたのは一度だけ。その一度の負けの為に別府選手は、新城選手が言うには頭脳的に勝負するようになった。本人が言うには、ワザと疲れた振りしたり、何もないのに振り返って虚を突くなど、しょうもないことをしたらしい。

・高校の時、彼ら二人は一年生にも関わらず、周りの上級生に対して実力的にあまりにも抜きん出ていたため、レースの最初に上級生に、お前らの実力はわかっているから、お前らだけでレースをやれ、俺らは俺らでやるから、と先に送り出されたらしい。当時の状況を、弱虫ペダルでも一年生が強いから、俺らの時もこうだったのかな、と思うらしい(別府選手談)。

・高校時代、カナダでの遠征で、世界の強豪選手の実力を目の当たりにした二人は、両極端な反応をする。新城選手は世界との壁に打ちひしがれ、このままでは世界に太刀打ち出来ないと、実力を伸ばすため、大学進学(実業団入り)へと進む。一方、日本での試合に今ひとつ物足りなさだった別府選手は、すぐに海外へ飛び出す。そのレースで彼は完走こそ出来なかったものの、区間7位を果たし、現地の人に、お前、もしかしたら選手になれるんじゃね? と声をかけられたそうだ。

・海外遠征の時、二人は相部屋で一ヶ月過ごしたが、仲が良かったのは最初の内だけで、何かのきっかけで険悪になり、残り3週間ほど、殆ど口を聞かず過ごしたらしい。新城選手はずっと窓から絵を描いていたそうだ

・そんな仲の悪い二人だったが、今ではとても仲が良いそうだ。新城選手が怪我をした際、別府選手は、毎日のようにスカイプで二人は見つめ合って電話をしたそうだ。

・弱虫ペダルの主人公、小野田坂道は高校卒業後、海外へ出るのかについて、作者はまだ考えていないとのこと。実際に飛び出した別府選手は言葉も通じないし、実力も示して信頼を得ないといけないので、本当に辛いとのコメント。大学へ進み、その後海外へ進んだ新城選手は、すぐに海外へ出たほうがいイイ、その方が得られるものが多い、と周りからは驚きが出るコメント。

・・・と、こんな興味深い話を聞きました。9割は別府・新城選手の話でしたが。正直、漫画制作秘話をか、キャラクターについての話とかも聞きたかった。

最後に、漫画作者が個人的に作った東日本大震災のチャリティーサコッシュの話を。
会場で限定150枚の販売をされていた。サイン入り。
買うべきかどうか悩んだのだけれど、普段募金とかしない人へアプローチするためにこういうことを企画したのだろうから、チャリティーで限定数があるなら、僕は普通に募金して、そういう人に譲ろうと思いました。

という訳で、今回でサイクルモードの話は終わり。

余談ですが、ニンテンドー3DSを持って行ったら、万歩計は2万6千歩、すれ違い通信は10人でした。多いのか少ないのか。